アンケート御協力ありがとうございました

結果としては、「別にいい」が大半で、一部の方が「やだ」を 押してくれました。割合で言うと10:1くらいでした。

まあ正直なところを言いますと、自分の 日記風の文章は(どうしても書きたいなら) 今後別の場所でやったほうがいいな、 ということはアンケートにする前から決めていました。

SDL Watchは情報を1〜2行ですっきりとまとめ、関連情報への リンクをすぐにあたることができるという、開始当時の身上をまた思い出して やってゆきたいと思います。 SDL Watchを今後ともよろしくお願いいたします。


以下雑文です。毒はないと思いますが長いです。

どんなドキュメントも「ないよりはまし」という考えかたもあると 思いますが、私は「あったほうが害になる」というものもあるのではないかと 思っています。古すぎるとか、知らずに、または意図的に嘘を書いているとか、 嘘ではないけど誤解を招くとか、そういう「不正確さ」に起因するものが第一。 それともう一つの原因は、(こちらの方が 根本的な原因だと思うのですが)、そのドキュメントの存在が、 受け手が本来接するはずだった「情報源」との距離を遠くする 可能性があるということです。

SDL Watchがあることで、生の(主に英語の)情報、たとえばMailing Listとか、 本家Webページとか、そういったものを見る気力というものを 奪っているのではないかという危惧があります。

他人のサマリは頭から信用せず、かならず情報源をあたる。 なんてのは読み手の基本、とかいいつつ 私もセキュリティホールmemoの 「情報源」なんてほとんど見ずに中身をありがたく利用させてもらっていたりします。 各人がすべての情報に対して、情報源をあたるという労力を割くことは できませんから、自分の興味のあるところだけ集中して情報収集し、 あとはサマリを用意してくれる他人や組織を期待する(それを読んで 詳細を知るか否かの取捨選択をする)、というのも 至極当然な動きだと思います。報道なんてのはそういうふうに 成立している典型でしょう。「信用」を対価に情報収集を代行してる わけです(メディア論とか知らずに発言していますので変だったら ご指摘ください)。その「信用」は情報収集への態度だとか、能力だとか過程だとかに よって得られるべきだと思いますが、 最近はどうも「組織の規模」で単純に置き換えているひとが 多いような気がします。「○○新聞なら安心」「インターネットの個人情報 サイトは信用できん」とか。

ちょっと脱線しました... 根拠のない信用よりは疑いの目を持って読まれた 方が読み手として健全だと思いますので、とくにSDL Watchの内容や私に 「信用」という評価は必要ないと思っていますが、 しかし送り手の私としてはそれに足る努力を怠りたくないものだと 思っています。少なくとも、混乱させるだけというような 「情報提供」だけは避けたいと思います。

実のところ、ここ半年くらい、SDL Watchの意義というものを 折に触れていろいろ考えていました。 ↑のような点でSDL Watchは「有害な情報」になってないか、とか。

そこでなんとかこのcontents全体に付加価値をつけようといろんな 企画を始めたりするわけですが(Watchにつぶやきを入れてみたりするのも その試行錯誤の一環です)、どうもそれも空回りしているような気がします。 あるいは力量的に無謀だったり。

というよりも付加価値で胡麻化そうとしても 情報の質は変わらないという当然の事実から目を背けていたような。 書いてて楽しくなるとついつい量が増えてしまうし、 勢いで始めたものは維持が億劫になるし、破綻は目に見えております。

SDL Watchに限らず私のページは誰かのために作っているというつもりはなく、 動機はいつでも自分自身の中にあります。 で、それを読んで誰かが楽しくなったり喜んだり便利になったりしたら (私が)うれしいというのが公開の動機です。

やはり読まれることを意識して文章を書くというのはわりと楽しいし、 それが好評価を貰えるならなおさらです。contentsの維持や成長への 原動力になりますし、feedbackが貰えればフォロー(絡み)をして みたいという気持はどうしても出てきますが、やはり 「一線」を大事にしたいな、と、あらためて思いました。

公開する以上、その影響力がいかに小さかろうと(log見る限りでは SDL Watchの定期的な読者なんて20人もいないと思われる) (じゃあ冒頭の比率は...とか詮策無用 ;D)、 ↑で書いたような、少し大袈裟とも思える議論とか、 そこで出てくる情報の送り手としての自覚だとか、は、やはり軽視できないのでは ないかなと考えています。 いくら自分がそうしたいと思ったから、といったって他人様に迷惑が かかったり混乱を呼ぶようなものならやはり公開しないほうがいいと思うし。

実のところこの文章、1周年記念ネタといて暖めていたものでした。 しかしいきなりこんな偉そうな論文(?)のっけて誰がうれしいかなーと 思い製作中止した経緯があります。

アンケートは思いつきでやってみました。 ああいうボタンを置いたら気軽に押してくれる人がどのくらい いるんだろうという「常連さんの人数」を知りたかったという 助平心があったりなかったり。 あんなボタンに遭遇したら、私だったら本当に「やだ」と思っていても 「別にいい」を押すか、どちらも押さずに無視するかのどっちかにするだろうし。

押してくれた皆様、ありがとうございました。 あえて「やだ」を押してくれた皆様、ありがとうございました。 今後、内輪ネタなどは別の場所を設けてやりたいと思います。 (いや真剣に不快だったのかもしれないのでそれなら少々ヘコみますが....)。

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Zinnia (zinnia@risky-safety.org)