Zinnia hacks tomorrow. (2016/3)

2016/03/02 (Wed)

_ 今週は残業少なめで家のことをいろいろしたり、結局忙しい。


= 自分の小さな「箱」から脱出する方法

_ 面白かった。「方法」として示されているものは、すでに自分の道具として 持っているものだったけど、箱の中と、外にいる人間の 思考の流れだとか、そういう人達の典型的な行動といった描写は新鮮だった。 言われてみればそうだな、と納得させられるものがある。

_ しかし、ここで示されているような「箱」の中で 自分を正当化しつつ、 相手の罪悪感を利用して攻撃するという2つの 道具でけっこう世渡りできそうな気も一方ではするし、そういう人は世の中に 沢山いるように思う。そうなりたいというわけではないけど、 アクマイト光線を超える攻撃がこの世に存在するとは思えない。 が、そうならずにうまくやる方法があるのなら、そのほうがいいだろう。 切実にそう思う。

_ この本は作家の書名がなく、 Arbinger Instituteという組織の 名前があるだけだ。誰が書いたのかは重要ではないのだろう… 納得はしがたいが


= 明日の成功者たちへ / トランプ自伝

_ ドナルド・トランプという人のことはアメリカ合衆国の大統領選挙に 立候補していろいろ舌禍を起こしはじめるまで知らなかった。 都知事選となると出現してくる泡沫候補のような印象を抱いていたので、 こういう人が候補者として出てきて 一定の支持を得る様子を見ると アメリカという国の社会はよっぽど行き詰まっているんだろうなあと思ってしまうのだが、 その後どんどん候補者が脱落していってついに共和党の 最有力候補者になってしまった様子を見ると、いよいよアメリカの厭世感は すさまじいなあと思う一方で、好き放題言っているけど案外したたかな 人なのではないかと思いはじめた。まず著書を読んでみるか… といくつか本を 取り寄せてみた。

_ この人は時代の寵児であった頃と、凋落して復活した後と、 アプレンティスというテレビ番組の主要人物として露出度が高まっている頃と、 いろんな世代の人にとって存在感のあるおじさんのようだ。 自分の名前を冠したビルを建てるとか、分かりやすい傲慢な発言なんかを見ると 典型的なアメリカの悪役みたいな感じで、 ギース・ハワードみたいな人だなと思った。 なおギース・ハワードといえば生瀬勝久さんの迫力のある声が最高だった。 餓狼SPは生瀬さんが複数のキャラを演じ分けていて、今思うととても贅沢な話だ。

_ さて「明日の成功者たちへ」は、格言を引用しつつ…というよくある形式の本で、 ものすごくまともな本だった。謙虚とは程遠いが、傲慢は自信のあらわれのようだし、 自分がどういう人間で、周囲は自分をどう見ているのかを正確に把握しているようにも 見える。推薦する書籍に孫子が出てきたり、 引用されている格言に論語が出てきたりするように、儒教と親和性の高そうな 思想を持っているし、経営者として特段突飛なことを書いているわけでもない。 この人にしか書けない内容というのはおそらくないが、 そのかわり、お前がそれを言うか?とか、 自分の言動とあまりにかけはなれたことがないので、分かりやすいし受けいれやすい。

_ 「トランプ自伝」も、ものすごく面白かった。ニューヨークに憧れる若者が 時に危ない橋を渡りながら、衝突を繰返しながら成功してゆく様子は単純に 面白い。もちろん美化された都合のよい記憶も多いだろうし、 我田引水の部分はあるんだろうけど、自分をとりまくルールを 単純にしていることが伝わってくるので、分かりやすく面白い。

_ 分かりやすさという点では、自分の近いものと、そうでないものの区別が非常に 明確で、家族、会社、協力者、といった同心円状の秩序が明確になっているように 見える。儒教的と思ったのもそこらへんが理由だ。 そして中心からの距離が遠くなるにつれて冷徹だったり無関心だったり、 利用したり蹴落としたりと、これも分かりやすい行動をする。 「アメリカの外側」と彼の距離が縮まる気配はまったくないので、こういう人が 大統領になったら大変だろうな…とは思った。まだ世界大戦とか冷戦とかを やっていた時代であればパワフルで押しの強い大統領として 成功するのかもしれないけど。交渉の能力は高いようだし、周囲に優秀な人を 置いて利用することもできるようだし。

_ トランプ自伝の「言葉だけでなく実行する」という節の中に、ジミー・カーターを評する文脈で以下のような文章が出てきた。

世間をだますことはできない。少なくともそう長くは無理だ。期待感をあおり、大々的に
宣伝してマスコミにとりあげられ、ひと騒ぎをすることはできる。しかし実際にそれだけのも
のを実行しなければ、やがてはそっぽを向かれてしまう。
これはおそらく現在の大多数の人が彼に対して抱いている感情だろう。 化けの皮がいつ剥がれるのかに注目している感が自分を含めてある。 もし現時点でも本人がこれを自覚していて、かつ自分の思うところを 素直に進んでいるのであれば、意外とすんなりとうまくいったりするのかもしれない。

_ なお、 この人が繰返し主張している、自分を偽らない、何かがうまく進まないときには 我が身を省みるべき、といった内容は、 ひとつ前の『自分の小さな「箱」から脱出する方法』の内容と非常によく一致していると思う。

_ ロバート・キヨサキは盟友らしい。いろんな本で彼が推薦の文章を寄せていたり 解説を書いていたり、共著を出していたりしていた。



= Official Guide to the TOEFL Test

_ 受けるかどうかはともかくオフィシャルガイドは買っておくか… と思い amazonを見てみたんだがKindle版がなくなっている。なんかあったのかな。 公式サイトから eBook版を買うことができるがこれはpdfらしい。pdfはできれば避けたいところだ。

_ Kobo版はある…なんなんだろう。 Koboは持っていないのでKindleで読もうと思うとDRMを解除するなど 怪しい操作をしなければだめだろう。Androidアプリで見るという手もあるが…


= DB特訓 3回目

_ ちょっと分量をアレンジしてみた。仕上がりの様子が多少変わる。なかなか 微妙なバランスで成立しているらしい。

_ トッピングをしてみた。甘くても甘くなくてもおいしいかもしれない。今回は 甘くないもので試してみた。 感覚としてはフレンチトーストに近いかな…


2016/03/03 (Thu)

_ 書籍の処分を進めている。今までは、稀に参照したり、 これから取り組みたいなあと思っているものは残していたんだが、 必要ならまた借りるなり買うなりすればいいし、同じ買うにしても 洋書で買いなおすことにすれば、洋書はeBookが多いので一石二鳥だろう。 と、思い切っていろいろ処分することにした。

_ 会社に持っていっていた本類も持って帰ってきて一緒に処分。今日20冊くらい 持って帰ってきた。えらい重くて難儀したがどうにか持ち帰ることができた。 あと1往復すれば全部持って帰って来ることができるだろう。 郵送することも考えたが送料分の買取価格になるかどうかも分からないので頑張って 持って帰ってきた。


= DB特訓 4回目

_ 今度は甘めのトッピングを試してみた。おいしいけど、 個人的にはやはりプレーンなやつの方が好きだな…もともとシンプルな味つけなので トッピングの味・風味にかなりひっぱられてしまう。かといって量を減らすと 貧乏臭い。


2016/03/04 (Fri)

_ 風邪なおらんなあ〜 そして毎日身体が疲れているので帰りの電車で本気で 寝てしまい、結果夜寝るのが遅くなるという愚かな悪循環を繰返している。


= DB特訓 5回目

_ 5回目にして初めて失敗をした。今回は甘くないトッピングをやろうと思い、 そのかわりに生地を甘めにしようとラカントSを入れてみた。こういうことして 膨らまなくなったら嫌だな、という悪い予感が当たって、ほとんど 膨らまない事態が発生し、 別に味に瑕疵があったわけではないがちょっと残念な結果に。

_ そして時間感覚がどっかで狂ったようで、特訓を始めた段階ですでに 妻が帰ってくる時間帯だった。どっかで気絶していたらしい。 ちょうど喰い終わったところに帰ってきたので何を作っているのかは見えていないが、 隠しきれない残り香が正体を概ね示してしまっておりこれ以上DBがデータベースや ドラゴンボールの略だと言ったところで何にもならないだろう。 なので明日の昼飯あたりに提供して、ホワイトデーの料理はなんか別のものを考えることに


= 揚げ納豆

_ 先日久しぶりに食べたくなって作った。揚げ納豆は素晴しい 食べものであることは変わっていないが、油揚がさほど日持ちしないので 毎日消費しないと油揚を無駄にしてしまうことになる。そして、 素晴しい食べ物ではあるものの準備が少し面倒だ。

_ たしかWikipediaに油揚は冷凍保存できると書いてあったなあと思い出した。 そして納豆もおそらく冷凍しても問題ないだろうと思ったので、 それなら納豆なんかを詰めた状態で冷凍保存すればいいのではないか?という すごいインスピレーションが湧いてきて、そのようにしてみた。

_ 弱火のフライパンでじっくり温めれば解凍されるし、そのままさらに 焦げ目がつくまで加熱すると、作りたてとまったく変わらない揚げ納豆が できあがった。こんな簡単なことになぜ今まで気付かなかったのか、漠然と 生きる人生は罪深いなあと反省しつつ、冷凍庫から取り出して10分で 揚げ納豆にありつける人生が手に入ったのでそれはそれでよいのだろう。


2016/03/06 (Sun)

_ 新しい風邪を上書きしたようで、 喉の痛みや鼻詰まりなど今までにない症状が出始めた。

_ 今日は風邪の症状に加えて頭痛におそわれ日中はほとんど動けなかった。 17時前にようやく活動を開始した。しかしふらふらするのは変わらない。


= DB本番

_ 妻に振る舞ってみたところ大変喜ばれた。DBとはダッチベイビーの略で、 スキレットとオーブンで作るパンケーキらしい。 小麦粉・卵・牛乳・塩・バニラエッセンスの生地をオーブンで温めているだけなのに 周囲は壁のように膨らんでシュー生地のような食感、 底面はもちもちのパンケーキ生地で、いろんなトッピングを楽しむことができて しかもえらい簡単で見た目もよいということで非常によい料理。

_ 膨らみかたは、牛乳の量、混ぜる時間等に影響するらしい。あんまり一生懸命 空気を含ませるようにすると壁の部分があまり成長しないように見える。 また、砂糖なんかを入れてしまうとほとんど膨らまなくなりただのパンケーキになった。


= ジャークチキン・ポーク

_ 家から歩いて10分足らずのところにあるSwitchというお店で初めて食べて えらいおいしかった。スパイスはペーストとか粉末の状態で市販されているようなので、 取り寄せて作ってみた。店で食べたのよりもスパイスが強いらしくかなり辛い。 チキンとポークの両方を試してみたところ、ポークの方がおいしいかな…と感じた。

_ かなりボリュームがあって油分も多くスパイスが強いので胃腸への負担はかなり 強いようだ。


= つぼみ通院

_ アレルギー検査の結果が出た。食物に対するアレルギー反応はあまり見られず、 ダニ系が少し強めに出た。その後施してもらったパッチテストでも炎症が出たので、 この子はハウスダスト系のアレルギーであるという線が濃厚らしい。

_ 今まで考えてもみなかったが、エアコンがアレルギーの原因という可能性もあるらしい。 秋冬にかけて毎年痒がるので、不思議だったんだが、エアコンの、 とくに暖房を使っている季節だということだと確かに辻褄が合う。 幸い日中にエアコンを必要とすることはほとんどない季節に入っているので 少しエアコンを止めて生活してみたい。

_ ここのエアコンは備えつきで、おそらく20年くらいたっていると思われる年代物だ。 室外機がひとつにまとめられているマルチエアコンというものらしく、 室外機をあちこちに設置しなくてよいのですっきりしているのだが、 そのかわり普通のアパート・マンションならまず備えつけられている壁の穴が 存在しないので、もし取り換えるとなるとかなり手間になるのではないかと思う。 あまりに年式が古いのでクリーニングも断わられてしまうし… と思ったら 大家さんがうまくとりはからってくれるかもしれないらしい。 夏になる前に少し前進してくれるといいのだが。


= ミミ子通院

_ 肛門腺破裂以来、傷口の治りが悪く完治に至っていない。抗生物質を変えて 様子見を続ける。

_ また、耳を痒がってしょうがないのでいっしょに見てもらった。 抗生物質飲んでいるのに炎症がひどい。保定してもらいつつカラーをつけて 掃除をしてもらいつつ薬を入れてもらったんだが… 最初から最後まで わめきっぱなしで、途中2回脱糞。 ちょっと耳に器具が触れただけで痛みもないくせに悲痛にわめくので 可哀想ではありつつも、そんな大袈裟な…という気持を隠せない。 与太朗もそういう大袈裟なところがあったけど、ミミ子を見ると 与太朗の騒ぎようなど無いに等しいくらいだ。

_ ミミ子はとにかく顔まわりを触られるのを嫌がる。耳のケアは、 この様子を見る限りではたとえカラーがあっても家でできる気がしない。 目に続いてまた厄介な個所が増えてしまった。 なんだかんだでミミ子は月2回ペースでの通院がずっと続いている。


= パッチテスト

_ 貼りつけるようなものもあると思うんだが今回は微量を注射するという方法だった。 比較として生理食塩水とヒスタミンも注射していて、前者はまったく反応せず、 後者は必ず反応するので、対象の試料の反応がどちらに近いのかを比べることが できるらしい。

_ で反応の具合は腫れたサイズで調べるらしい。 Der f (コナヒョウヒダニ) とDer p (ヤケヒョウヒダニ) がそれぞれ11mm (+++)、 Histamineが9mm、Salineが7mmだった。腫れは翌日になってもおさまらず、というか 周辺にまで広がったのだが、これはパッチテストをするにあたって周囲の毛を 剃ったので、アレルゲンに直接接触することになってしまったからかなあと思う。


= シーズニング

_ スキレットで得た知見を元にうちの鉄製フライパンに対しても同じ処理を 施すことにした。うちの鉄製フライパンは「極」というやつで、f/tさんが 使っているのを見て私も買ったのがもう…4、5年前?、 購入時こそひっつかなくて素晴しい性能を 発揮していたものの、手入れが悪いせいかだんだんひっつくようになって、 使わなくなったら今度は錆が出てしまうようになって、なおさら使わないように なってしまっていた。

_ 100均で買ってきてあった金属製のヘラ(もんじゃ用)を使って錆の部分を削ぎ落して、 加熱→油塗る… を繰返した後、屑野菜を炒めて洗って、油塗って仕上げた。 取っ手があるので、冷めるのを待つ時間が減ってイテレーションが 非常に短かく済んだ。 ↑のジャークチキンを作る際に利用したところ、 ひっつきもなく調理ができた。スキレットと合わせてきちんと手入れしてゆくように したいと思う。

_ ひと通り処理が終わった後、 メーカーのサイトに、 「油まわし」の方法がきちんと書かれていること気付く。


2016/03/07 (Mon)

_ 喉の痛みがいよいよ酷くなり声も枯れてきた。そして身体がえらいだるい。

_ 仕事が溜まっているので早目に帰った後にデータ等持ち帰らなくても済むような 調べもの等を進める。身体が痛いが特に熱は出ていない。 前回はひたすらだるかったんだけど、今回は頭痛や喉の痛みなどが追加されている感じ。


= Visual Studio 2015

_ よくできているし、よくなっていると思う。 MicrosoftはOSや自分で使うための開発環境を2016年の今になっても 作り続けているのは立派だなあと思う。もはやこれで儲かる道があるとは思えないし、 開発者向けのサービスが迷走しているところを見るとMicrosoft内にも 迷いがあるように見える。


2016/03/08 (Tue)

_ 喉の痛みは少し減った。昨日ほどだるくない。少し長めに寝たおかげだろうか。


= Nexus5X

_ 電池のもちが悪いこと以外は大きな不満はない。 電池のもちは突如よくなることはないし、どんどん悪くなるんだろうから これは割切るしかないのだろうけども。昔のスマホみたいにバッテリが 交換できればいいんだけど、最近はそういうのはないらしい。

_ 小さな不満としては、テザリングをしはじめてから10分くらいの間、 通信が極めて不安定。pingも数回に1回しか帰ってこないし… まあしばらく待てば 安定するので、しばらく待てばいいのだが… なおAQUOS PADでは一定時間接続がないと自動的にテザリングがOFFになる機能が あったんだが、Nexus5Xにはそういうものがないらしいので切り忘れると 電池の消費がすばらしい。

_ 2.4GHz帯を使っているのが悪いのかなあ… 5GHzの方でテザリングすることもできるらしいのでそっちを試してみるか… (結果: あまり変わらないような気がする)

_ そしてデータ通信2GB/月というのは意外とすぐに使い切ってしまうんだなあとも 思った。2GBなんて一生かかっても使い切れねえだろうと思っていたのだが(おおげさ)、 最近はいろんなアプリが画像やら動画やらを大量にひっぱってくるので、それなりに データ通信は行われているようだ。



= ダニ対策

_ ダニが実在するのはよいとして、つぼみはそれに刺されているわけではなく アレルギーなわけなので、ダニの生死それ自体はあまり関係がない。 なので殺虫剤等を使ってダニを退治しても、その死骸もアレルゲンなので それだけで対策したことにはならない。もちろん生きていれば 増植するわけなので、退治できるに越したことはないが、 それに加えてきちんと除去することを考えないといけない。

_ やはり畳、フトン、クッションなどはダニが繁殖しやすいらしい。つぼみは ほぼ一日中クッションかフトンの上にいるので、 まずここから改善しなければいけないと思う。とはいえフトンについては ミミ子とジョンのおかげというか、ミミ子とジョンのせいで 頻繁にカバーを交換しているし、 それらは防水シーツなので下からの攻撃がそんなに強烈だとは 思えないんだけどな…とは思う。

_ 除去はコロコロや掃除器をこまめにやるほかないようだ。 退治するには殺虫剤、布団乾燥機、それからスチームアイロンなどが道具として 候補に上がるらしい。スチームアイロンというのは盲点だな。家にもあったんだけど 何年も使っていないうちにバルブが変形?してしまったらしく 使えなくなってしまったが、効果があるならまた導入してもいいかな…水まわりの 掃除にはなんだかんだで便利だし。


= ペン字

_ 漠然と字が汚いことを問題視していて、まあ下手というのもあるんだろうけど 雑というのもあって、下手で雑なのはちょっと救いようがない。 ここで二つの道、つまり下手なりに丁寧にやるというものと、 雑でもそれなりに上手に見えるというものが考えられるのだが、 私は傲慢にも後者の方に進みたいと思った。

_ なんでこんなことを考えたかというと、私はひらがなカタカナ漢字を書かせたら 確かに雑で下手なのだけど、アルファベットや数字はそこまでひどくないことに 思い至ったからだ。 これは小学校5年生から中学生にかけて 練習ノートを、何千ページもやってきたからだと思う。 1日5ページノルマなので計算上は7000ページを超えているけど、いろいろ理屈をつけて分量をごまかしていたので実際はその半分くらいだろうか? もうちょっとやったかもしれない。 さすがにそれだけ書きとりの練習をしていればそれなりに形もまともになるようで、 英文に関しては雑だけどそれなりに上手に見える、という状態にかなり近いと思う。

_ 私の字の下手さは少し屈折していて、 小学校のときに1年くらい習字教室に行っていて、きちんと訓練してもらっていたのに それを途中で投げ出してしまったというのが問題をややこしくしていると思う。 以前も書いたかもしれないがあの習字の先生は本当にいい人たちだった。 優しいおじさん、おばさんで、道場みたいな広い教室の隅の方に席をあてがわれて、 私が通ってる時間帯は他の人が誰もいなかったので、遠く離れた先生のところに 見せに行って、添削してもらって…というのを繰返して、時間が来ると お菓子もらって少しおしゃべりして…と今思えば何を不満に思えるのかという 素晴しい環境だったのだが、あの当時はどうしても習字の優先度を上げることができずに サボりがちで、結局母に強制的に辞めさせられてしまった。さすがに先生に対して 申し訳なさすぎるという判断だったのだろう。

_ ともあれ、要はお手本があって数こなせばいいんだろう。ということで ペン習字のことをいろいろ調べてみた。手書き風のお手本フォントを売っている サイトがあって、ここがサンプルを大量に置いてくれている。お手本フォントは 罫線がフォントに入っているバージョンと入っていないバージョンがあるようで、 普通にWordとかで入力すれば罫線つきで印字されるので、それを薄めの色で 印字すればそのままお手本になるという感じらしい。

_ プリンタさえあればいくらでもお手本が作れるわけなので、 さっそく始めてみたのだが、我ながらひどい出来で頭を抱えた。 ひらがなは一文字一文字律義にゲシュタルト崩壊を起こして自分は一体何を 書いているんだろうという混乱の中、バランスも何もあったもんじゃない感じで ようやく1枚、ひらがなの半分を終えたときには肩こりやら心身の疲労やらで 大変なことになった。この先片仮名、小学校1〜6年の漢字、地名なんかも 相手にすることになるので相当やりがいがあるな。


= 筆記用具

_ 万年筆をよく使うのだが、特に万年筆に強い愛着があるわけではない。 万年筆よりも優れている筆記用具が見あたらないだけで、その万年筆にしたって 筆記用具として理想的という感じではない。

_ 以前も書いたが私はボールペンがあまり好きではなく、最近はそういうことも 減ってきたように思うけど、書き始めにインクが出てこないといったことが起きるのが とにかく嫌で、そしてリフィルもそれなりに頻繁に交換しなければいけないという 面倒さもある。それなりに筆圧を強くしなければ書けないというのも あまり好きになれないところだ。

_ シャープペンシルも芯の取り扱いが面倒であまり好きではない。鉛筆は前述の 「練習ノート」のときに一生分使ったのでもういいかなと思っている。

_ 万年筆は、インクの補充が手間で、手入れも億劫だし、ペン先は痛みやすいし、 思い入れがないのにやたら手がかかる、というのは本来あまり好きではないのだけど、 やはり書いていて楽しいと思えるので多少の愛着はあるのだろう。 自転車に近いのかな。壊れると億劫だけどちゃんと動いている間は快適で、 かといって徹底的にメンテナンスするほど思い入れはないというような。毎度のこと ながら屈折している。

_ で、ペン字なので万年筆を使っているのだが、印刷のときに使っている紙が ザラザラしている割にはなかなかインクが乾かず、 縦書きだとどんどん手が汚れるという懐しい感覚。昔は吸いとり紙も常備していたが 今はそんなの持ってない。

_ 万年筆は4本持っていて、練習用なので一番安物を復活させて使ってみた。 もう2年以上使っていなかったのでペン先が死んでいるかと思ったら、 少しインクを吸わせただけで元気に復活したのでよかった。 普段はCaplessで、decimoもfermoも紙の当たりが柔らかいので、 安物の、いかにも万年筆的な書き味がかえって楽しい。


2016/03/10 (Thu)

_ 風邪は少しずつ治りつつあるようだ。週末安静にしてさっさと治したい。


= 自宅サーバ

_ PCいろいろ処分してすっきりしたが、ちょっとしたサーバを動かすための マシンがなかったり、ネットワークストレージがなくなってしまったりして悲しい。 では小さいマシンを買おうか…となると、なんだかすっきりさせすぎてしまったのが かえって悪かったような気持になってしまう。 やはりサーバマシンを処分したのは間違いじゃったかのう (……)


= タブレットで本を読む話、つづき

_ いつの続きだったか覚えていない。Arrows TABはとても快適。 PDF見開きができるのはとても便利。でも重い。 そして軽くて9インチを超えるタブレットで一番安いのはiPad Airだという 事実を知る。安いのはいっぱいあるが重い。Windowsタブレットで軽いやつは NECのやつなんかがあるけど、えらい高い。そこまで出せない。

_ しかしiOS製品を買うとMacが欲しくなってしまうかもしれないという 奇病にかかっている私としては安易に購入に踏み切れないものがある。 なお、Macを買おうとすると自動的にiPodを見積もりに含めてしまう 奇病もあったが、最近はMacを買おうと思わないのでそちらはほとんど影響ない。


= Kindle for PC

_ ついでにKindleの使用感を見てみようと入れてみた。 Arrows TABだとちょっと重く感じる。そして行間のサイズが変えられないような。 最低限の動作はできているけど、それ以上ではない。 せめてスワイプでページめくりするときにアニメーションしてくれても いいようなもんだが…

_ Kindleは一つの本をじっくり読むのには向いているけど、 いろんな本をぱらぱらめくりながら漁るとなるとどうしても操作性が悪いので、 そのあたりのギャップを埋めてくれるようなものを期待しているのだが、 これならAndroid版とかFireの方がよっぽど向いているかもしれない。


2016/03/11 (Fri)

_ いつからかネットワークがつながっていない状態だとGmailの中で動いている スクリプトが応答しないとFirefoxが怒るようになった。offlineのときは けっこうあるので非常に不便。


= 早起き

_ 久しぶりに東京なので早起きした。別に早起きしなければいけない要件が あるわけではないが、身のまわりのことなどが滞っているので、空いているうちに 移動していろいろやろうと思った。

_ それにしても風邪なおりきらん。一進一退の攻防を、身体は行っているらしいが 肝心の私自身がその攻防に協力していないのだろう。上の理解を得られないことに 不平を言っている人間が下に同じことをしているような、自己相似構造。

_ 去年は2ヶ月くらいこんな生活を繰返していたけど、 とくに体調を大きく崩すこともなかったのだが…。


= FreeNAS

_ 評価してみた。便利だな。 ドキュメント見たらJailがきちんと組込まれていて、それでPluginの仕組も 実現しているらしいし、自分でJail作ってそこにいろいろ入れることもできるらしい。 VIMAGEというやつでネットワークの分離もできるらしい。 CrossBowみたいなもんかな

_ ZFSをベースにしてコンテナ的な環境でいろいろ… というのはOpenSolarisが何年も前に達成していた道だよな

_ FreeNASはZFS前提になっているのでハードウェア要件がかなり厳しい。最低8GBの メモリを要求している。それ未満でも起動しないということはないけど、 単にZFSでファイルサーバ組んでついでに少しサーバプロセスを 動かしたいという、こちらとしてはささやかな要件のつもりがいきなり 強烈なハードウェアスペックを求められてびびる。これは ちょっとした変更のつもりで見積もり依頼出したらとんでもない金額の見積もりが 帰ってきたときの感情に似ているのだろうか。そうでもないか

_ なおFreeNASの最新リリースはまだFreeBSD 9.3-RELEASEベースらしく、1年以上 新しいバージョンはリリースされていないようだ。開発が滞っているわけでは ない…のだろう。 iXsystems が支援しているらしいし、iXsystemsはFreeNASで ストレージサーバ作って売っているわけだし、今でもNASのOSと言えば最初の方に 名前が出てくるし… そういえばjkhはAppleやめてiXsystemsに入ったらしい。

_ VMware playerに入れて評価しているんだが、Guestで動かしている FreeNASをシャットダウンするとヘッドホンにノイズが乗る。偶然かと思ったら 毎回そうなので気味が悪い。


= playitslowly

_ 久しぶりに普通のdictationをしようと改造版のplayitslowlyを動かしたんだが m4aを開こうとすると落ちてしまう。 backtraceを見る限りでは これに酷似している。 面倒だ。週末にもう少し様子を見てみるか…。


2016/03/13 (Sun)

_ 週末になるたびに風邪を上書きしているような気がする。 喉の痛みが復活して、腹痛が出てきた。


= ダッチベイビー復習

_ 何度か作っているのだけど出来が安定しない。 ヘリが盛り上がる原理がいまいち分からないので、どの要素が成功/不成功に 結びついているのかが分からない。 試した限りでは、

といったあたりが影響しているように見えるんだけど、まだ試行回数が少ないので なんとも言えない。まったく逆の結論を出している可能性もあるし…


2016/03/14 (Mon)

_ 腹痛は一日でおさまった。日中はだるい。


= 『クロック城』殺人事件

_ 気が散る小説だった。SFチックな終末を描き切っている感じもないし、 ミステリとしても、たしかに大技が決まったとは思うけど… どちらも消化不良感が強い。 結末も、もうひと押しを期待してしまうのは最近のサービス過剰な ミステリを読みすぎたせいだろうか… 全能感を出してる割にはあっけなかったと思ってしまった。

_ 首を切ってさらに移動する、というのはミステリではありふれた現象だが (というのもなんか怖いが)、この本の動機は今まで読んだことがないもので、 そんなにうまくいくもんかな、と思いつつも驚いた。


2016/03/15 (Tue)

_ ようやく風邪が少し落ち着いてきたか… 寝起きの喉の痛みもほとんどなくなった。 ただ日中ひたすらだるいのはあまり変わっていない。


= 四重奏 Quartet

_ 視点があちこちに飛んで、関連を追わせないような 作りが延々と続いていて、とにかく読みづらい。 メイントリックはあまりに大胆すぎて、また予想外すぎて瞬間的に 怒りが生まれてきたが、次の瞬間にあほすぎて笑った。さほど愉快な気分ではないが、 笑わされたので負けなんだろう。

_ 四神金赤館銀青館不可能殺人より 何年も前に出た作品。作品一覧ではしっかりと「バカミス」に分類されている。 過去の作品ということでこれまでの経験がほとんど生かせないだろうと 戦々恐々としつつ読んだら案の定すごかった。 ジビエ料理とマタギ料理くらいの違いだろうか? よくわからんが、 いかに後の作品が注意深く調理され洗練された上で「野趣」というものを 味わっていたのかということなのだろう。そして、自然指向であったとしても 本気の野趣を望んでいる人は少ないということもでもあるのかもしれない。 分かりづらいが、とにかく手加減のないバカミスは暴力的ともいえる 展開を見せるんだなあと思った。

_ たしかに、普通の文章では当然行われているであろう 処理がされていないといったような違和感があったので、そこでメイントリックに 気付くこともあるいは可能なのかもしれない… けど、この断章の積み重ね的な 構成で違和感を維持することができなかった。そのあたりは巧みだと思う。 その上で、 さらに叙述上の仕掛までされていて、とにかく混乱の中を進んでいって、 明かされる真相もややこしくて、それはこのトリックの性質上自業自得というべきか、 どちらにしても最初から最後までややこしかった。そしてamazonの感想でも 同様なことを述べている人がいたけど、最後まで読み終えたあと、読み返して 伏線を辿ってみようという気持にはなれなかった。

_ と、いうことで、こういった野生のバカミスがどんどん洗練されていって、 最近のこの人の作品につながっているんだろうなあ…というような貴重な体験をした。 後の作品を先に読んでいたという経験から、 この館がどういった性質の場所なのか、というのはある程度予想はついたが、 あとはとても読み切ることはできなかった。


2016/03/17 (Thu)

_ どうも風邪がなおりきらないな (またか)。寝起きの喉の痛みも一進一退で、 会社にいるときはとにかくしんどくて、家に帰って寝るまでは少し元気で、 結果眠りが浅くて、またしんどいという繰返しのようだ。 仕事が嫌で嫌で仕方がない病の場合にも同じ傾向を示すような気がする。

_ あと肩こりがひどい。肩こりがひどい状態で睡眠時間だけ長くとっても あまり疲れがとれていないような… 四十肩はなんだか痛みの場所がどんどん 移動してきていて、今はなぜか二の腕の方が痛くなっている。そのかわり 手を上の方に持ちあげることはできるようになったが…

_ そういえばミミ子がここのところ連日のように朝方吐いている。 夜家に帰ったときに吐いた跡があったりすることもある。 空腹なのが悪いのかと思いめしの時間を調節したり、 おやつをあげたりしているのだけど改善の気配がない。 週末病院なので見てもらわないといけない。


_ 段ボール2つ分の技術書などをネットオフに査定してもらったら1600円という 結果で笑った。書籍はあほみたいに安いな。 要するに売りものにならないということなんだろう。購入時の金額はおそらく 10万を超えると思うので、積ん読は罪だなあと思うのだった。


2016/03/19 (Sat)

_ 体調に大きな改善なし。


= 黒い仏

_ 問題作らしい。以前書いた通り、 作品はともかく作者は好きではないので、 ふざけた内容で不愉快になったら嫌だなと身構えつつ読んだところ 予想に反して最高に面白かった。もちろん問題作であるという予備知識が あったことも幸いしているのだろうけども。

_ たしかに突拍子もない話だけど、 幕合的な節があって、 きちんと突拍子もない方向に進むことは予告しているので、 最後で置いてけぼりにされるということもなく、ミステリとこの突拍子のなさが 融合している様子は最高だった。

_ 以下ねたばれ注意。 (飛ばす)

_ 幕合の節とその直後の様子から、 裏でとんでもないことが起こっていて、石動は自分の見えている世界の 現実的だが妥当な解を示しつつ、道化でいるようで微妙に本質を突くような 言動をするのだろう…というくらいの 想像はできるようになっていて、実際その通りに進むかと思ったら、 さらに想像を超える展開を見せて、それによって、かえって何も分かっていない 石動の存在感が増すという不思議な感覚だった。前作では何の印象も残さなかった 石動の名探偵ぶりが、本人の自覚しないところで発揮されている様子は 麻耶雄嵩のミステリと通じるところがあると思う。

_ 石動の見ている世界と語る内容が真相ではありえないことはそこまでの描写から 明らかだし、でもその手の描写をまったく排除しても、 小粒とはいえ普通のミステリのアリバイトリックとして辻褄があっていて、 そして突拍子もないところに進むことは予告されていて、想像を超える 突拍子もなさで驚かされて…と、巧みな書き方をするもんだと感動した。



= 屍の命題

_ 倉阪鬼一郎以外のバカミスを読んでみたくなって、バカミスということでよく名前が 出てくるこの作品を読んだ。

_ いろいろ予告があるので親切なバカミスだと思う。親切なので あまり意外という感じはなかった。主人公と助手(?)の関係は 御手洗と石岡を思い出させるものがあるな。職業などはまったく別だけど

_ 以下ねたばれ注意。 (飛ばす)

_ 冒頭の「読者への挑戦」を見ればこれが単独犯の連続殺人だと思うほうが むずかしいと思う。毒殺はそれをしそうな人間が一人しか思いつかなかったし、 ギロチンは、生き残っている人間のうちでできる人間は限られているし、 その中で盲点にしたそうな人も見え見えなので…と、 そう考えてゆくと、とりうる形はだいたい見えてくるので、 意外性はほとんどなかった。 予想よりもさらに先鋭的な構造を持っていた、ということはあったけど。

_ トリックというか、真相はたしかに壮絶で、論理的にそれを導けというのはなかなか 無茶だな…と思う。荒唐無稽すぎてバカ、というには、冒頭に書いた通りいろいろ 親切なので、ああ、それのことを言っているのか、という程度にバカのインパクトが 薄れてしまったような気もする。それでも兜虫の亡霊の正体は壮絶か… バカを感じる神経が麻痺してしまっているのかもしれない。

_ どの程度叙述に厳密さを求める人なのかがよくわからなかった。 老婆、夫人といった用語はその文字通りに読んでよいのか、など。 実際それを手がかりに読んではいけなかったようだ。

_ 「もうひとつの真相」は名前に絡むあれのことだろうか。語呂の悪い名前が 多かったのでそんなところだろうとは思っていたが、もともとあまりその手のものは 感銘を受けないほうなので…


2016/03/21 (Mon)

_ なかなかスティッキーな風邪だな。なんだかんだでもう1ヶ月くらい 風邪ひいたままのような気がする。

_ ミミ子が空腹時に吐くのはフードの相性だったようで、変えてから2日は 特に問題が起きていない。嫌いなわけでも食べてすぐにおかしくなるわけでもなく、 空腹になると吐くというのは不思議な動きだな… 単に消化がよすぎて腹が減っているだけだったらどうしよう


2016/03/22 (Tue)

_ 寝起きの喉の痛みと、慢性的な頭痛がおさまらない。まず葛根湯で養生しつつ できるだけ睡眠時間を長目にとろうと思う。しかし休日に出てみれば トラブルに巻き込まれるし、今週は夜間作業があるし、規則正しい生活は まだまだできそうにない。

_ そうこう言っているうちにあっという間に6月になってしまいそうだな。 次のTOEICはもうちょっと工夫したいと思っているのに、あまり有効な手を 打たないまま2ヶ月が経過してしまった。


= 書きとり

_ 地味に続けている。ひらがな、カタカナ、小学生の漢字…と続けていて、 ようやく小学2年生の漢字が終わったところだ。 多少は成果が出ているようで楽しい。

_ バランス云々以前に真っすぐ、 等間隔に線を引くことがいかに難しいことなのかを思い知る。 歪んだ線や等間隔でない線、不自然な斜めの線などが改善されると、それだけで 多少は見やすい字になるようだ。 なので書きとりを始める前に格子を書く練習をしたり。


2016/03/23 (Wed)

_ 体調は一進一退。


= 折れた竜骨

_ 素晴しい作品だった。この人は本当に器用だな。 長大な作品で、狙っているところが最後まで見えづらいというあたりで 多少の忍耐力を要したけど、その努力に見合う読後感を得られたと思う。

_ 書いてる時間がないので今はこのくらいで。続きは後で書く。

_ 続き。最初から最後まで面白かったものの、終盤まではミステリを軸足に読むには ファンタジー部分が面白すぎるし、ファンタジーとして読むにはミステリが 気になるし…と少々気が散った。 なので、ファンタジーと上手に融合しているというのは分かるけど 相乗効果はないかもしれないなあと思いながら読んでいた。

_ 「魔法」が出てくる世界なので、その手口を知り尽している探偵がいて、 魔法だからなんでもありというような話にはなっていない。それでも 探偵の把握していないなんでもありな魔法が存在しないという縛りには ならないのだから、探偵の言うことを信じるしかないのだが…

_ 終盤、たしかにこれはこの世界でしか描けないものだと思い知った。 ミステリとして似たような構図は今までもあったけど、 「魔法」によってその必然性というべきか、説得力が増しているのは たいしたものだと思う。なので、これは相乗効果を発揮していると 読後は納得している。 「対決」のシーンは忘れられない。今でも思い出すといろんな感情が生まれてくる。 ファンタジー側にも伏線とその回収がいくつもあって、読後の印象も とてもよい。今年に入っていろいろ面白い小説を読んできたけど、 この本はここ何年かのうちで一番よかったと思う。

_ 出版社に専用サイトがあるようだ。

_ 神聖ローマ皇帝が第三回十字軍の遠征中に溺死した歴史上有名な事件はこの物語の中では 「暗殺騎士」の仕業であることがほのめかされている。などという翻案があるようだが 基本は架空の島の架空の物語と考えてよさそうだ。 リチャード一世は遠征中で、 ジョン失地王が 意外な存在感を発揮していた。


2016/03/25 (Fri)

_ 眠いだるい。私は何のために生きているんだろうという幸せな悩みに囚われる。


= Ubuntu Touch

_ BQ Aquaris M10 Ubuntu Editionは、10インチで500g切っていて、 Ubuntuで…と非常に魅力的に見える。 が、結局Ubuntu Touchって何だったんだろう、 普通のUbuntuでタブレットのUI備えられるのなら最初から Ubuntu のTablet Editionでよかったのではないか…といろいろ 勘違いしていたのだが、 どうやらWikipedia見るとこいつに入っているのはUbuntu Touchらしい。

_ どうやらPCモード的なものが存在するようで、ウインドウ使ったりできるらしい。 そうなるといよいよUbuntuだよなあ、でもアプリは結局HTMLアプリ的なものしか 動かないんじゃないのかなあ… いろいろ分からないので試してみたい。 というところでEmulatorがあることに気付いた。

_ 早速試してみたが…そのPCモード的なものがどこにあるのかわからん。 adb shellで中に入れるがapt-get upgradeするとbluezのところで固まったりする。

_ こちらのページがとても分かりやすい。 以前見たときはXがないからXベースのアプリ動かないと言われていたけど、 XMirなるものでXのアプリも動かすことができるらしい。 これもemulatorでは試せないのかな…? なんだかもともとできないことを やろうとしているのか、emulatorの問題を追っかけているのか よくわからないことになってきた。 youtubeの動画を頼りにしたほうがいいのかしら

_ Mirと競合する技術として Waylandというのもあるらしい。


= 3in1

_ 2in1のタブレットというとキーボードをつけることでノートPCのようにも 使えるというものを指すと昨年知ったばかりなのだが、最近は3in1というものが 出ているらしい。つまりモニターをつなげることでデスクトップのようにも 使えるという話。Windows10 Mobileのスマホで Continumという用語がよく出てくるが、そういったものを指すらしい。 UbuntuのタブレットのPCモード的なものもの要するにそういうことなのだろう。

_ PCっぽく使う= Officeが使える、というのはここ20年くらいまったく変わっていなくて切ないけど、 Emacsが使えるかどうかやFreeMindが使えるかどうかしか 関心がない私もあまり進歩がない。


= 『ギロチン城』殺人事件

_ この人のシリーズは3冊目。今までで一番面白かった。 アリス・ミラー城でも感じた注意深い叙述が好ましいと思う。

_ 初登場のシーンから違和感があって、その違和感がそれなりに続いていたのに 真相に辿りつくことはできなかった。読み直してみると生体認証に絡んで あからさまなヒントが提示されていることに気付いた。 荒唐無稽で実現性が疑わしい真相だったけど、 ヒントが周到に用意されているようなので 文句は言えないなと思った。


2016/03/26 (Sat)

_ やっと休日になった。仕事あるけど。


= インターネットで学ぶ外国語

_ 15年前の本なのでさすがに古すぎてそのままの意味では役に立たない。 でも15年で変わったものの大きさを思い知るという妙な読みかたができる。 少なくとも第二・第三言語修得にとっては、時が進むにつれどんどん 便利になっていることがよくわかる。


= ペン字フォント

_ 練習用紙は続けているが 少々退屈なので何回も繰返す気にはなれない。なので当初の目的であった 練習用紙の自作の道を辿りたい。 この練習用紙を提供してくれているサイトは フォントも売っていて、 今月一杯はセット価格でお買い得らしい。 セットというのは、ペン字フォント、枠つき、十字線つき、の3つを指す。 枠や十字線なんか後からつけられるので別々に買う必要はないかもしれないが、 仕掛を準備するのも手間だし、セット価格・今月まで、と聞くとそっちに 流れてしまおうか…という気持にもなってくる。

_ 枠や十字線つきの文書を作る取組みをして、面倒そうなら 今月中に見切りをつけてセット商品を買うということにする。


= playitslowly (未解決)

_ 先日の話のつづき。 これでdictationしてテキストファイルを起こし、それをペン字フォントを使って 練習帳に仕立て上げる…という麗しい計画なのだが始める前に頓挫しているのは 困るので 少し様子を見てみた。しかし面倒さが勝ってしまったので ffmpegでm4aをmp3に変換してそれを使うことにしてしまった。 そんなに量あるわけでもないし別にこれでよい…

_ これで以前やったパッチを元に dictationを続けることができそうだ。もともと日本語の、 具体的には藤沢周平のオーディオブックをdictationしたいという 気持はあったのだけど、ペン字の練習シートにもなるという新しい メリットが加わっていろんなことが同時に解決する。


= 蔵前専用橋

_ 隅田川をジョギングしていると、あきらかに車や電車が通っているようには見えない橋があって、 「蔵前専用橋」と書いてあるだけで、1970年台生まれの男性は断りなしに 専用と言われると自動的にシャアの顔が浮かび、 それが赤ければほぼ確実にそうだと思うように強いられた習慣を 持っているものなので、 つまりこの橋は何なんだ、ということを調べてみたところ、 通信線用であり水道橋でもあるらしい。すでに専用ではない気がしつつ、 向かいにNTTのビルがあるのでそんなことだろうと思っていた。 いくらシャアに洗脳されかかった経験を持っていてもさすがに 20年も持続することはないのだ

_ ということをメモしておいてすでに半年くらい経過してしまったがふと思い出したので 書いておく


= SMTPのセキュリティの話

_ SMTPは平文でやりとりするので、認証をしても本文まる見え問題は解決できない…のだと思う。 なのでTLSでやりとりを暗号化することも必要になってくるのだが、こいつの やりかたが2種類あって、ひとつはSMTPの拡張で、ここからTLSでやります的な コマンドを出すというやつで、そのコマンド名からSTARTTLSと呼ばれたり explicit TLSと呼ばれたりするようだ。もう一つは あらかじめTLSのセッションを確立しておいてその上でSMTPを流すというやつで、 これなら上にのっかっているのはただのSMTPなのでアプリケーションの改造が 比較的少なくて済むという話らしい。こちらはimplicit TLSとかSMTP over TLSなどと 呼ばれるようだ。

_ でSystem.Net.Mail.SmtpClientはEnableSslというプロパティがあるのだけど こいつはexplicit TLSをできるようにするためのオプションで、 SmtpClientは転送部分を外からいじったりするようにはできていないようなので、 あらかじめTLSをどうにかしておいて、SmtpClientをその上で流すといったことを することができない。とても不便。

_ ServicePointプロパティがあるので これをどうにかすればどうにかなるのかなあ? ServicePointというやつはだいたいHttpClientが1ホストあたり2つしか 同時接続してくれなくて困ったときにいじるくらいしか関わったことがないので できるかどうかすら分からん。 だいたいSystem.Net.ServicePointがなんでSMTPに影響するのかもわからん。


2016/03/27 (Sun)

_ 風邪はましになったような、しかし妻が別の風邪をひいているようなので うつるのも時間の問題のような


= 最後のトリック

_ 「読者が犯人」というメタ構造をもった本を読むのは初めてではない。 以前読んだものは あまり感銘を受けなかったというか、読むことで、読み進めることで 人を殺すということに対する 説得力があまりなくて、そのメタ構造だけで押し切られた感が強かった。 なおこの本は読者が犯人であることは最初からそのように書かれているので ねたばれではない。

_ この本には説得力があったのか?というと、それで本当に人が死ぬのかどうかという 意味ではあまり説得力を感じなかったけど、こうなってしまっている以上 しょうがない。その手があったかという感想。 新聞広告に絡むところは意表をつかれた。 また、読み直してみて、あからさまで不自然な文章の意味が分かって、 うまいもんだと思った。

_ なんで読者が犯人でなければいけないのか、という動機の部分はかなり注意深く 作られているので、たしかに「読者が犯人」ねたとしては、さらにそれを最初から 明かしている点も含めて上手に処理していると思う。 これですべて構想通りになっているのかというと少々疑問だが… とくに 報復に絡むところとか


2016/03/29 (Tue)

_ きりがないので風邪は治ったことにする。


= 『瑠璃城』殺人事件

_ 最近は口ぐせのようになっているが、なんだか気が散る小説だった。 このミステリ部分必要なのだろうか? どうにかその動機の部分を処理しようとしているのは分かるけど、 避けられない運命みたいな言い方をされてもちょっとなあ… と思う。


2016/03/30 (Wed)

_ 風邪は治ったことにしているがマスクは予防も含め継続している。


= 私が殺した少女

_ ミステリとしてはさほど感心しないというか、特に意外な感じはなかった。 登場人物の科白をそのままの意味で読めば 当然そういう話になるんだろうなあという感じ。 小さい文字で400ページほどあるのでかなりボリュームが大きく、 それに見合うミステリとしてのカタルシスがあったわけではないと思う。

_ しかしそれでも、とても面白いんだよな。 著者によるあとがきも含めて非常に面白く読めた。 困ったものだ。別に困る必要はないんだが…。 「テロリストのパラソル」も同様な感想だったのだけど、 ハードボイルドをベースにしたミステリというのは だいたいがこういう感じなのかな。小説として普通にとても面白くて、 ミステリとしてはさほど感銘を受けないという落着き具合が。

_ そしてこれはシリーズものだったらしい。なので思わせぶりな エピソードや登場人物の行動の説明がすべてついたわけではない。


2016/03/31 (Thu)

_ 1回休み。

_ Ubuntu Touchのタブレットのあれ、preorderが始まってしまった。 うーんどうしようかな。結局emulatorで試すことができていない。 channelというものがあることに気付いて、BQのイメージを指定したんだが VM側にもマウスカーソルが出てきて位置がずれているし、 そもそもクリックできない。

_ 投資というか支援のつもりで買ってしまおうかしら… 焦る必要はどこにもないんだが。


= 鏡の中は日曜日

_ 人物は嫌いといいつつ読み続けていたのは、 オチがめちゃめちゃびっくりする日本の小説教えてでこの本が出てきたからで、 「美濃牛」はさほど感銘を受けなかったし、 「黒い仏」が曲者だと聞いていたのでなかなか手が伸びず…と気付いたら 2年経過していた。

_ 「黒い仏」があまりに強烈だったので、こちらの印象は…少し弱かった。 前半のひきこまれ具合はすさまじかったんだけど、後半は、 まったく予想もつかないようなとんでもない展開というわけではなく、 もちろん読みきったわけではないけども… いつも通りミステリ&SF感想の ねたばれを読んで深く感銘を受ける (特に註釈の1つ目)。 リンク先のayaさんという人の感覚は読後の自分とかなり近かったんだが、 他の人が発している様子を見ると拒絶反応が先に出ていて 後づけの理屈になっている感がよくわかる。註釈の1つ目を見て、なるほど そういうことなのかと理解した。

_ 最近分かってきたのだがこの人の作品に対して嫌悪感を抱いたり 物足りなさを覚えたりするのは、読解が不十分であることの裏返しであることが 多いようで、 そう考えると「黒い仏」は、受け入れられるかどうかはともかくとして 分かりやすかったんだろうな、と思う。ミステリ&SF感想の解説を読むと、 この人のミステリを読むのは骨が折れるなあと思う。この技巧のすべてを 読み切ることは常人に可能なのだろうか。 リンク先の人達のように、 ミステリをきちんと読んでいると思われる人達ですら解釈について意見が 分かれているようだし、仕掛けとそれを読んだときに抱く感情というものが 不可分であるべきだという立場に立つと、この試みは成功しているのだろうか、という 気になってくる。書き手の気持は分からんけど。




Zinnia (zinnia@risky-safety.org)
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