Zinnia hacks tomorrow. (2012/4)

2012/04/02 (Mon)


= ステップ数カウンタ

_ ステップ数を調べるというクリエイティブ極まりないタスクがあったので 検索して見付かったものをいくつか試してみる。ひとつは 「モジュール数が多いため、一部実行できませんでした」という心温まる メッセージを出してくれたので残念ながら使えなかった。今回のタスクは他の ツールを使って解決したが、だいたいコード解析というのは解析した後の 集計が面倒なものなので、自動化を主眼に置くならもうちょっと小回りが 利かないと辛いなと思った。


= コード解析エンジンとシンタックスハイライト

_ TracのSyntax Coloring of Source Codeを見ると、 SilverCityEnscriptPygmentsを使っているらしい。 RedmineはCoreRayだそうだ。 SilverCityはScintillaのフロントエンドらしい。

_ ステップ数計測にはオーバースペックだけど、 コード解析は手元に持っていたいスキルだと思う。


= ステップ数とメトリック

_ ステップ数を元に何かを予想したり判断しようと言われると 何言ってんのこいつと思いがちだけど、メトリックだとそうでもない。 一定規模のプロダクトならステップ数と規模の間には高い相関があるはずなのに、 なんでここまで拒否感が強いのかな。不思議な心の動きだと思った。 書いたステップ数で進捗が分かるとか、同一の機能であれば品質とステップ数に 正の相関関係がないように見えるとか、 そもそもプログラムの構成単位は行じゃないとか、といったところなのだろうか。 ステップ数を進捗や品質の指標にするのは単に使いかたを 間違っているだけなのではという気もする。けど、世の中そういう使われ方が 多いんだろうな。



= すべてがFになる

_ 悔しいが面白かった。森博嗣という作家の小説は今まで読んだことがなかったものの、 解説や評論等を何度か目にしたことがあって、肌に合わない人だなと思っていたので、 話題作だったこの本を手にとることも今までなかった。

_ 登場人物の誰一人として感情移入できず、言動にも不快感を覚えるような状況で、 嫌だ嫌だと言いながら読み進めていたのに面白かったというのは、 すごいことだと思う。そういう意味で冒頭の感想になった。

_ 以下ねたばれを含むので注意。(飛ばす)

_ よく考えてみるとトリックと呼べるものは、いかに密室から脱出できたのかという 一点に集約されており、その点は監視システムの仕様上の欠陥を ついただけで、そんな間抜けな仕様のシステムあるのか?と思ってしまった。 タイトルの持つ意味については、後から考えると 冒頭で予想がついてもよさそうなもんだったけど思い至らなかった。 ああ、なるほど、という感じ。もっとも、ヒントと呼ぶにはあまりに遠い気もする。

_ いろいろ気になることを書くとケチをつけるようになって気が引けるが、 冒頭に書いた通り面白かった。コンピュータのテクノロジーを正面から使う ミステリを読んだのは初めてかもしれない。この作者はとんでもないペースで 作品を作りつづけており、複数のシリーズが微妙に絡みあっていたりで、 ファンであればその世界観は非常に居心地がいいんだろうなと思う。 今のところ次の作品を読みたいという気にはなっていないけど、 いずれ機会があったら読むと思う。

_ それにしてももう16年前の作品なのか...。 話題になっていたのはつい何年か前のような感覚。年をとると どんどん過去の出来事の前後関係や経過時間の尺度がおかしくなる気がする。


= 『噂の真相』25年戦記

_ 噂の真相は大学時代に読んでいた。 「ざべ」で中村正三郎が投稿されてきた人生相談を受けるという酔狂な連載があって、 そこで噂の真相のことが書かれていて興味を持ったという、今になって明かすのも 赤面するような理由だ。中村正三郎だったか、 一緒に回答していたカメラマンだったかの、その場面での主張は、 噂の真相と文芸春秋の両方を読めというような内容だったと思うんだが、なぜか 前半だけを真似たらしい。

_ 普段雑誌などろくに読まないくせになぜか「噂の真相」だけは楽しみにしていた。 さすがに1から10まで鵜飲みにしていたわけではないものの、 当時の記録を眺めると影響の大きさがよくわかる (したがって痛みが強すぎて読み返せない)。 広瀬隆の本の件といい、 大学生にもなってこのバランス感覚のなさは我ながらどうなんだという気もする。

_ 「『噂の真相』25年戦記」は「噂の真相」の編集長が、休刊後に出した 回顧録というようなものだ。何を目指して、何に取り組んで、何と戦っていたのかが まとまっていて、これは噂の真相を真剣に読んでいた当時の自分に読ませたいと 思った。当時はなんでこういう雑誌が形づくられて売られているのか、 どういう人がどういう気持で書いているのか、ということにまったく想像力が 働いていなかった。記事中で何度も出てくる「過去のエピソード」についても 経緯が出ており、あれはそういうことだったのか、と今更のように理解した。

_ 「噂の真相」と言えばなぜか裏表紙はいつもビレッジセンターの Vz Editorの広告だった。広告の話はこの本の中でも大きなウェイトを占めており、 ビレッジセンターのことも数行ではあるが説明されていた。

_ 記事(とくに1行情報)の情報源はゴールデン街がほとんどだった、といった話は 紙面からは感じられなくて意外(鈍いだけかもしれない)。 紙質のエピソードがなぜか一番印象に残った。 創刊当時、コスト削減のために選んだ紙がだんだん入手困難になって、 しまいには普通の紙よりも高くなってしまったが、カストリ雑誌のイメージを 守るために敢えてその紙を使い続けたらしい。

_ 我田引水の雰囲気はあるものの、25年の集大成という自負のあらわれだろうと 元ファンとしては好意的に解釈できる程度のものだった。 なお、この本のターゲットは、雑誌を作りたいと思っている 若い編集者となっている。自分はまったくターゲットではないが、 若い筆者が雑誌を作ってゆく様子はとてもパワフルで読んでいて楽しかった。


2012/04/05 (Thu)


= コメダ珈琲店 葛飾東水元店

_ 前職からの同僚にコメダが大島にできてたと教えてもらったので 場所調べとくかと思って眺めたら水元にもあることを発見した。 自転車なら10分くらいの距離だ。まったく気付かなかった。

_ なお大島はこれらしい→ コメダ珈琲店 ダイエー大島店。 ダイエー大島はなつかしいな。 亀戸と西大島の間にあるウィークリーマンションをよく利用していた流しの頃にたまに出入りしていた。


= お買い得な脱水シートで料理上手だワン!

_ なるほど便利そうだ、と思いつつ、トイレシートの交換を怠ったときに発生する ケミカルな刺激臭がおしっこ由来とは思えない点を考えるとちょっと怖いなとも思った。



= 今日のRails

_ やはりMeadowでは見通しが悪いので再度RadRailsを 試してみるがやはりよろしくない。NetBeansは先行きが心配だし...と思ったら Redcarというのを見つけた。 特にRailsのことをうまいことやってくれるわけではないけど、 Open Directoryで関連するディレクトリを開いておけば、 ツリー見ながらファイル選んで編集できるので、 Railsのコマンド類はコマンドラインでいじればいいし、 なんだこれでいいじゃんと思ってしまった。


= speedbarのslowbar mode

_ ツリーで見るだけならspeedbarでいいじゃないか、とも思うんだけど、 speedbarの場合、開いているファイルによって表示されている内容がダイナミックに 変わるので、あらかじめトップディレクトリを開いた状態でツリー構造を 残しておいて、サブディレクトリにあるファイルを編集、 ということができない...と思っていたら表題のモードがあることを知った。 「t」でslowbar modeとspeedbar modeをトグルできる。なんだこれでいいじゃん、と 再度思ってしまった。

_ あとは、マウスでいじるのがいいのか、インクリメンタルサーチできるのがいいのかというくらいか。(まあspeedbarならどっちでもいいわけだけど)



= auto-complete-mode

_ インテリセンスみたいなの欲しいなあ、でもdabbrevでもそれなりに なんとかなっているよなあ、と逡巡した結果、以前から気になっていた 表題のものを試すことに。

_ なかなか便利。Distelとの連動もauto-complete-distelで可能。 さすがにパラメータヒントみたいなことはできないようだけど。

_ dabbrevはここで使うんだということを意識しないと使わないけど、 auto-complete-modeは先手を打って提案してくれるのでとても快適。 先回りして出てくるのがうっとうしいという人もいるかもしれないが 個人的にはIntellisenceとかで慣れてしまったので気にならない。 (気になる人は設定で勝手に出てこないようにすることもできる)


2012/04/06 (Fri)


= 今日のiOS

_ 案件が来そうなので少し本を眺める。


= iPhoneアプリをプロデュース

_ 図や写真が豊富で、iPhoneでアプリを作るというのはどういうことなのかということが まとまっていて非常によい。今となってはこの本から得る知識は多くなかったので、 もっと早く読めばよかったと思った。これ一冊で何でもできるようになるという 性質の本ではないが、1冊目として使うには非常によいと思った。 実機でのテストやApp Storeのこともきちんと書かれている。


= 詳解iOS 5プログラミング

_ iOS 5になって変わったり追加になった機能とそのプログラミングについて 綺麗にまとまっていてとても読みやすい。 昔からずっとiOSのプログラム書いている人が知識の更新をするには とてもよい本だと思う。


= iOSプログラミング - The Big Nerd Ranch Guide -

_ iOSの持っている様々な機能を、実際にサンプルを書いて動かしながら 学んでゆくというスタイルの本で、今まで読んできた中では一番とっつきやすいと 思った。最初からLocationとかMapとか派手目な内容があって飽きさせない。

_ 今のところiOSで何かを作ろうという気運が(仕事で必要になるものを除いて) 高まっていないので流し読み程度で終わってしまったが、今後心境が変わって iOSとの関わりが増えてゆくときには合宿でも組んでやってゆきたいと思った。


2012/04/07 (Sat)

_ 昨日は仕事帰りにコメダに寄った。7時〜23時までやってるので早起きにも 対応できるな。

_ シロノワールはなんと8年ぶりだった。 堪能した。


= 第18回お勉強会

_ 今回は不発が多かった。

_ FreeMind、FreeplaneをEclipseでいじってみる。以前から何度かやって うまくいったりいかなかったりしていたもの。今回は、 FreeMind→起動しない(スプラッシュは出るんだけど プログレスバーが8割くらいのところで止まってしまう)、 Freeplane→ビルドできない(antでならできるんだけど)といった結果に。 追跡は家でやればいいかと思い中止。

_ ErlangのR15B01が出ていたので入れかえた。ESDLが動かなくなってしまった。 rebarをいじろうと思いつつ、とりあえずErlIDEを真面目に使ってみようと 思い試してみた。

_ ...rebarでソースをいじりつつEclipseでいじるというのはそれなりにいけそうだ。 でもデバッグ実行が思うようにできない。最初にapplication:startをしたいんだが うまくいかない。まあ手でやればその後は普通にデバッグできているけど。


_ 家に帰ってきてから久しぶりにヘラクレスの栄光をやる。 半分くらい来たのかな。プレイ時間は20時間弱。卒直に言ってかったるい。 ストーリーも少しずつ動いているように見えるけど、 先が気になるというほどではない。

_ 強い魔法を知育玩具みたいなタッチアクションで強くするとその代償として あほみたいに時間がかかる。知育玩具で10秒、エフェクトで10秒。 ライザルは「雷が端から端に3秒くらいかけて移動する」という回数が パワーアップするとあほみたいに倍、3倍になるので使いたくなくなってくる、 アイスは氷の塊ができた後砕けるまでに沈黙(2秒)があってイライラする、など。 宿屋に泊まれば一人ずつ全回復しました的なメッセージとエフェクトが出てきて 正気を疑う感じだ。

_ 突然出てくるセーブできない空間も理解できない。なんだか不思議な力がーとでも 言っておけばまだしも、何の説明もなくいきなりセーブできなくなる。 やりなおしができないまま連戦させたいという意図があるようなのだが、 だったとしても、なんでやりなおしをさせたくないのかというのは分からないままだ。 途中でやめられないし、何もうれしくない。これならセーブポイント (ヘルメス像か、それにあたるもの)でよかったのではと思えてくる。

_ なんだかAmazonのレビュー等で挙げられていた 不満点を一つずつなぞっているだけのような気もする。 システムが本来の楽しさをここまでスポイルできるのかと驚いた。 技術的な困難や乏しいスペックから来る避け難い制限とも思えないので、 たとえ過去の生い立ちからその手の待ち時間に慣れている人間だったとしても 単純にイライラする結果に終わっているようだ。 この状況を何とも思わなかったのかな。 他人の時間を何だと思っているんだろういったような感情が、イライラに フィードバックされているような状態。


2012/04/08 (Sun)


= 手術室の中へ −麻酔科医からのレポート−

_ 身体にメスを入れても痛みも感じないような状態を作ることは 一見便利で楽で手軽なように見えるが、 身体にかかる負担はとても大きく、麻酔の制御はとても大変なんだ、という ことらしい。考えたこともなかった。呼吸も止まるんだな。

_ 麻酔科医の視点から手術、麻酔のことを解説し、見解を述べている本。 手術で原因を根本から取り除くことができるという過度な期待から、 本来考えるべき他の選択肢が見えなくなりつつあるということなのかなと思う。


= 水車館の殺人

_ 綺麗さっぱり忘れていたと思っていたが、ちょっとしたエピソードを思い出したら 芋蔓式に記憶がどんどん蘇えってきた。したがって読む前にはほとんど思い出して いるような状態だった。

_ 十角館に比べるとオーソドックスな印象だけど、よくあるパターンにひとひねり 加えているあたりはさすがだと思った。


= 迷路館の殺人

_ あらためて読み直してみると、館シリーズとして期待するものが 十二分に詰めこまれていてとても満足。 叙述トリックとして苦しい部分、不自然な記述にも きちんと必然性があって、読後の印象もとてもよい。

_ 「改訂版」の解説で「5本指の悪魔」の実物が。予想外の可愛らしさだった。


= 人形館の殺人

_ 三人称ではなく全編通して一人称視点で、孤島や隔絶状態ではなく京都の街中で、 真相も...と、予想外のものが多くて、かなりの異色作だ。 後から見るとこれは館シリーズじゃなくてよかったのでは?とも思えてくる。 といって不満というわけではなく、再読してやはり好きな作品であることを確認した。


= 知的生活の方法

_ 渡部昇一といえば昨今は保守系論壇の重鎮みたいなことになっていて、 以前の自分であれば間違いなく手にとるような ことはなかったかなと思う。

_ 「本を読むこと」が知的生活を送っていることと イコールであるというわけではないが、 かなり大きなウエイトを占めていることは間違いない。1章ずつおさらいをしてみる。

_ 「1. 自分をごまかさない精神」。わからないという状態に耐え、 焦って分かったつもりにならない。わかったという実感は何者にも変えがたい。 世間、同世代の人々がよいと言っているものが分からないからといって 焦って分かったつもりになる必要はない。

_ 「2. 古典をつくる」。自分にとっての古典をつくる。繰返し読んで 生き残ったものが自分にとって古典になるという話。なるほどなと思った。 今のところ自分の中に生き残っているのは藤沢周平だということを再確認した。

_ 「3. 本を買う意味」。知的生活=本を買って読むという性質が端的に現れている章。 「4. 知的空間と情報整理」。時間を金で買う話。カードなどの情報整理には懐疑的。 それは前節の「本を買う」と連動していて(いつでも手に届くところにあれば 整理に時間を使う必要がない)、納得のできる態度だと思う。真似はできんけど。

_ 「5. 知的生活と時間」。体質や環境に合わせて生活時間を設計する話。 朝型だからよいとか、夜型だからいけないといった価値観にとらわれず、 時間を有効に使う(まとまった時間をとる、細切れになった時間を無駄にしない) というテクニック面も扱っている。

_ 「6. 知的生活の形而上学」。交流、飲みもの食べもの、家族、結婚など。 この本は35年前のもので、今とは事情がいろいろ違うなあと思うものがある。 知的生活に結婚は邪魔だとか、家庭を省みないで知的生活を追求するといったことを 是とするあたりが一番の断絶だったように思う (逆に、「本中心の生活」というものは、さほど変わっていないのかなと感じている。 本以外のメディアは増えてはいるけど、未だに中心は本だし)。 最近は、何かを切り捨てて何かを得るという考えかたが減ってきて、 家庭でも仕事でも、知的な領域でも調和をとって成功しているといった姿が 知識人の理想として思い描かれるということが多いように思う。 個人的な考えかたの変化だけとも思えず、世の中がそういうものを求めているのでは ないかと考えている。

_ 現在の自分自身はすでに「本中心の生活」=知的生活という立場をとっていないけど、 著者の求める知的生活には共感を覚える。こんな建物を作って生活したいなんていう 設計図を解説しているあたりなど実に楽しそうだ。


= フロン

_ たしかitojunさんが激賞していた本だったと思う。

_ 岡田斗司夫の本は2冊目だけど、論理的に矛盾がないけどエキセントリックな 結論を出して、でも本当に言いたいのはその結論のほうじゃなくて、 結論に至る過程でいろんなことを気付かせたいという仕掛けなんじゃないの、 というような警戒感がつきまとう。 今回は自分の出した結論に対してショックを受けて、本の提案通りの 行動を起こしていると「あとがき」に書いてあるので、本人は大真面目なのだと思う。

_ 〜〜ということを結婚(生活)に期待しても意味がない、なぜなら〜〜だからだ、 と、次々にたたみかけられて、 これ読んでいると結婚って何のためにするんだ?と思えてくる。 子供を育てるということに関しては機能せず、共同生活の基盤としても 期待できないということになると、 子供を作るための契約関係でしかないような気がする。

_ 無茶苦茶言っているなあと思いつつ、各論では納得しているという不思議な状態で 読み終わった。総論反対各論賛成といったような。


= 秘境駅へ行こう!

_ 秘境駅へ行こう!の管理人さんの本。 写真がモノクロで寂しいのと、周囲の風景が少な目なのでいまひとつ 秘境感が薄いのが残念。

_ 「駅寝」というのがあるのか。無人駅で一晩を明かすらしい。 線路を歩いたりあんまり共感できない行動もあるが、 「秘境駅」にいるときに抱く「この周囲には今自分しかいないんだ」という 感覚には非常に共感を覚える。毎日のように米沢〜福島間の駅に向かっていた 当時を思い出した。


= 記者になりたい!

_ 池上さんの本。「週刊こどもニュース」を降板してNHKを退社した直後に書いたらしい。 これでようやく取材記者に戻れるといった終わりかたをしているが、その後 民放で大人相手に同様な立ち位置で出つづけることになっているので、 思い通りにはならなかったんだな、と思った。

_ 記者になりたいという明確な意思で常識にとらわれないキャリアを積んで行く様子は すごい。そしてそれでも自分の思いとは違うところに進んでいってしまっていて、 でもそれはそれで悪いことばかりではないという前向きさが素晴しいと思う。 ニュースや「お父さん」としての池上さんしか知らなかったので、 根っこがこんなに「記者」だったというのは意外だった。


2012/04/12 (Thu)


= JavaScriptパターン

_ JavaScriptの定石やアンチパターン、 デザインパターンなどがコンパクトにまとまっていて面白かった。

_ JavaScriptはなかなか面白そうだと思って以前から気になっている。 ブラウザに組込むにはこういう仕様じゃなきゃだめなんだ、 というわけでもなさそうなのになんでこんなにとんがった作りなんだろう、というのが JavaScriptに対して抱いている印象だ。


2012/04/16 (Mon)

_ なんでもない風でちょっと煽られたらビニール傘が壊れた。 骨がぽろっと1本とれたと思ったら あれよあれよと4本くらいとれた。むしろ今まで使えてたのが不思議なくらい あっけない壊れかただった。 高い傘を買ってもどうせ壊れたりなくしたりするかと思うと買う気にならない。

_ サブスクリプションモデルとかどうだろう。 年5本まで定額、新作の傘(そんなに頻繁に出るとは思えないけど)のベータ版を 試すオプションつきとか。


2012/04/19 (Thu)

_ いそがしすぎたので代休とった。


= Dynamic Objective-C

_ ダイナミック Objective-Cを元に書籍化したものだそうだ。 この連載を少し読んで、Core FoundationとCocoaの関係とかがようやく分かった という経験があったので、きちんとまとめて読みたいと思って借りた。 ものすごくよかった。 たとえば、 File's ownerとかFirst Responderとか、なんなのそれという疑問も解消されたし、 Objective-Cでデザインパターンというのも面白かった。

_ Objective-Cに対する印象も少し変わった。 Cに面倒なラッピングをかませただけのように思っていたけど、 なかなか面白い言語だということが分かった。そしてけっこういい加減というか、 ルールを守るのはプログラマ側の責任という思想はなかなかチャレンジングだなあと 思った。これでOS作るというのはなかなか勇気のいる決断だと思う。

_ Objective-Cを自由自在に操ってプログラム書きたいという気になるには 至らなかったものの、嫌々付き合うのではなくもう少し積極的に関わっても いいかなと思えるようになった。

_ 先日のJava Scriptパターンといい、この手のよい書籍に出会うと最初に思うのは 同じようなのがErlangで欲しいなあというものだ。


= オバマの誤算

_ オバマはずっと気になっていたのに書籍を手にとることはなかった。 自伝も読んでないし。よってこれが初めての研究本。 演説の名手であるという点は揺ぎないけども、 誤算や失敗が重なって予定通りには進んでおらず、なかなか思い通りには いっていないらしい。

_ オバマはアメリカ初の黒人大統領なわけだけど、それ自体「純粋性」を問われたりで なかなか簡単ではないらしい。また、ちょっとした失言にあらわれる差別意識、 なんてのも、国独特の事情があらわれて面白い。


= なぜ「改革」は合理的に失敗するのか

_ 「〜〜だから(原因の分析)〜〜だ(対策)」というときに、原因の分析が 正しくないために誤った対策が打たれる、というのはよく見かける話で、 この本は、いくつかの理論を用いて本当の原因が分かり、 そして読み終わったら、本当にとるべきだった対策が自然と理解できるという ことに、なっているといいなと思ったんだけど、その境地には至らなかった。 とはいえ、 確かにここで説明されている流れに思い当たるところはたくさんあるな。


= 時計館の殺人

_ やはり面白かった。どこか一点に叙述上の急所があって、というものではなく、 全体に漠然とした違和感の連続があり、実はある一点ですべてが逆転するという 作りになっている。

_ 天衣無縫の出来というわけではなく、例えば人が死にすぎて残された人(容疑者)が 少ないとか、探偵が真犯人に辿りついたのは犯人がどうしようもないミスを 犯したからだったとか(まあ今回のシチュエーションでは仕方ないような気もするけど)、 そもそも殺しすぎだとか、いろいろ不満はあるけども、やはり 作りあげられた雰囲気と、それを一気に崩してゆく様子は素晴しいの一言だ。 「占星術殺人事件」とあわせて好きなミステリの1つ。


= たった1分で人生が変わる片づけの習慣

_ 実践編を先に読んだ。 こちらは予約してから10ヶ月くらいかかったことになる。


= 現代・河原乞食考

_ 図書館での書名は「現代・河原乞考」になっていた。 あと、いつもなら予約すると受け取り用の書棚に置かれるんだけど、 なぜかカウンターでの受け取りになっていた。なんか問題でもあるんかな。

_ 山城新伍が書いた本。 Wikipediaに、 「芸能の歴史と部落差別問題について詳しく、著作もある。」という記述があったので 興味を持って借りた。そういう点で読んでみると期待外れだった。 特に深い考察や歴史の記述があるわけではないし、 どちらかというと、著者が身のまわりで見たり体験したりしたものを 自身が持っている知識とともにとりとめなく書いていったという方が正しい。


= 濃厚民族

_ 浅草キッドが15人と対談した様子をまとめたもの。 特に浅草キッドが好きなわけではない。たけしも好きではないし、 そのつながりの人物も別に好きではない。 先日、安岡力也が亡くなって、Wikipediaでいろいろ辿っていたら 山城新伍のエントリを見つけて一つ上の本を借りて、 山城新伍と安岡力也の両方が出ているこの本を借りたという程度の理由。 その両者にしたって別に好きということもない。

_ インタビューじゃなくて対談なのだとは分かっているが、なんか浅草キッドが 喋りすぎて読みづらいなあと思ってしまった。全体に流れる 「最近の男はだらしない」「女子供は...」という雰囲気も今となっては 見苦しいというか、特段心地よいとも思えないものだ。 フロンにあったように、 昔の男がそれでよかったのは、害がないから放っておかれただけだという 見解の方に共感を覚えるので尚更だ。 山城新伍の晩年を見ると、自分の中では納まるところに納まったように 思い込んでいて、周囲はそれを冷めて見ているという典型だと言える。

_ それはそれとして、内容は面白かった。田原聡一郎との対談が予想外に面白かった。



= メルヘンヴェールI 原曲集

_ 原曲があったとは知らなかった。

_ プレイ動画。 「カナリオス」は1:25くらいから。 不条理な難しさで小学生だった自分にはとても無理だと思った。 そもそもこの動画見るまで王子が盾持っていることを知らなかった(問題外)。


2012/04/20 (Fri)

_ 寝違えて首が痛い。何のために一生懸命寝たのかわからん。

_ そして寝相がひどかったらしい。意味不明の寝言を言っていたそうだ。 自分でも、自分の笑い声で目が覚めたという記憶がある。 Sleep As Androidの録音を聞くのが楽しみだ。


2012/04/21 (Sat)

_ ひきつづき首が痛い。Sleep as Androidは何も録音されていなかった。


2012/04/22 (Sun)

_ 首はまだ痛い。

_ うっかり佐倉まで行ってしまった。 勝田台の駅に停車している様子は目に入っていたのだけど、 一生懸命本を読んでいたので 自分が特急に乗っているという自覚がなかった。久しぶりに風車を見た。


2012/04/24 (Tue)

_ 首と肩は若干よくなった。


= Built with Processing

_ 一時期身のまわりでも話題になったProcessingの本。思った以上にJavaだった。

_ 思った以上にJavaだったので、出来上がっている作品はすごいと思いつつ、 Processingじゃないとだめな理由というのがいまひとつ思い浮かばず戸惑った。 とっつきやすくて本格的というところが受けたのかしら。


= アクロイド殺し

_ クリスティは初めてだった。ポアロのシリーズとしては3作目。 面白かった。麻雀やってる場面などコミカルなシーンもあった。

_ 以下ねたばれかもしれないので注意。(飛ばす)

_ 途中(7割くらい読んだところ)で、これはこういう話なのか...?と思い始めて、 その通りになった。別に優れた洞察力を発揮したわけではなく、 「フェア・アンフェアの論争になった」「衝撃の結末」といった評価に対する 予備知識から導かれただけだ。

_ 読み終わったところでフェアだったのか?というと、 別にこの種のトリックを初めて読んだわけでもないし、 これをアンフェアと言ってしまうと、今まで読んだことのあるいくつかの 本はとんでもなくアンフェアということになってしまうので、 特にアンフェアとも思わなかった。ただ、当初論争を巻き起こしたというのは 分かる気がする。批判の対象が、 恐れていたような記述の甘さから来るものではなく、 むしろ徹底した計算の下に出てきたトリックに対するものだったので、 とてもよかったと思う。

_ 余談。 「会話」にトリックがあったことはすぐに思いついたけど、 ちょっと都合よく行きすぎのように思った。 ポアロが犯人に暗に自殺を薦めているあたりもどうかと思った。


= 黒猫館の殺人

_ 再度読んでみるとあちこちに際どい描写があってすごいと思った。 気付いたところで分かるはずがないという意識のあらわれだろうか。




Zinnia (zinnia@risky-safety.org)
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