Forget me not − パレットを知ろうとする (シーンごとの分析)

えーと、クリアまでの道筋通りに書いてるつもりです。

更新履歴

オープニング(PS)

PS版のみです。

最初のシーン

場所: シアンの部屋、時系列: last sceneの後

赤いシルエットの女の来訪を受けます。というようにどんどんネタばれしてゆくので くれぐれもご注意下さい...

深夜に来訪した赤いシルエットの女。明日10時に来るようにというシアンに対して 「間に合わない」と言います。この理由は、自分が追われる身であるから、 ということになりましょうか

「覚えているのは赤い色だけ」と告げる少女(B.D.)の記憶をとりもどすため、 カウンセリングが始まります。

彼女は盲目だということなのですが、 赤いシルエットの女によると 「1年程前に、事故で大怪我したのが原因らしいのですが…その時からなんです、彼女がずっと同じ言葉を繰返しているのは」とのこと。 「らしい」というのがひっかかりますね。調子を合わせているという風にも 感じられる。

「私達にはもう時間がない」とも言ってますね。「達」というのもひっかかります。

B.D.の部屋

場所: B.D.の部屋、時系列: ベクター脱獄後

ある日の夜、 血まみれの服を着ている記憶から始まります。(scene60 始まりの赤)

花瓶の花、ナイフの記憶はこの時点では戻りません。(花瓶はPSのみ)

左の通路に進み、ナイフの断片を手に入れて、部屋に戻ってきましょう。

ナイフは、目を覚ましたときに、床に落ちていたようです。

scene61 廊下 / scene62 二人の声、扉の向こう

場所: B.D.の部屋から続く廊下、時系列: ベクター脱獄後(scene 60直後)

壁に手の形をした血の跡を見つけます。

last sceneで明らかになりますが、「ナイフを持った人」は、B.D.本人です。

ドアノブについた血の跡。「…殺しに来た」「あの娘を…殺しに来た」という 声が聞こえます。

scene63 静寂 / scene64 終わりの赤

場所: B.D.の部屋から続く部屋、時系列: ベクター脱獄後(scene 62直後)

ここは書庫でしょうか。血まみれの人間が倒れているのを見つけます。(ベクター)

血のついてないナイフを発見します。これもlast sceneで明らかになりますが、 B.D.が自分の部屋にあったナイフをここまで持ってきて、落としたものです。 ベクターはこのナイフでB.D.殺害を試みたが果たせず、この部屋まで来たのでしょう。 そのため、ナイフには血はついていません。

後ろから入ってきた人間は赤いシルエットの女です。

この部屋には「罪の遺産」に関する本の記憶がありますが、まだ思い出すことは できません。

B.D.の部屋の右の通路で、罪の遺産の断片を取り戻した後、ここに戻ってくると、 それを読んだ図書館へのルートが通行可能となります。

罪の遺産

赤い表紙の本。B.D.自身は、図書館でこれを読んだようです。

聞いたことのある名前がたくさん載っている本、 こんな本なんて無ければよかった、と思った本。

この段階で、シアンの部屋に「罪の遺産」が出現します。内容を読んでおきましょう。

著者はレトロ・ベクター(PS版ではクロム・ベクター)。犯罪者とその家族の 事件後の追跡調査をまとめたものです。親の罪は子供に受け継がれるのか否かという 検証を行ったもので、この中にマシルト・クリムの凶行も記されています。

scene47 ランプのある部屋 / scene48 嘘と欺瞞

場所: B.D.の住んでた家のどこか、時系列: ゼブル移民後

赤いシルエットの女の研究用の部屋だと思われます。

図書館に行くにはまだゲージが足りませんので、先にこちらを調査しましょう。

「配合記録」はB.D.の記憶を失わせる実験の記録でしょう。隣に隠すように 置いてあった薪は、そのための原料です。

ビデオテープの断片1を取り戻してから、ここに戻ってきましょう。 ビデオテープの断片1を取るためには、直前の通路でゲージを回復する必要が あります。

ビデオテープの断片1

疲れきった男が映っていたというテープです。タイトルは 「マシルト・クリムの供述」(scene1 起点の罪)

「初老の男」が「中年の男」に対して語りかけます。 この時点では、詳しい人名などについては明かされていませんが、 マシルト・クリムがベクター家に強盗に入り、放火して逃走したことを 供述するビデオとなっています。服役を終了し、釈放前のビデオです。

scene8 図書館 / scene9 セントラル・ニュース

場所: 図書館、時系列: クリム一家殺害事件後

この段階で、ナイフの断片を手に入れた部屋の奥で、 赤いシルエットの女の断片を取り戻すことができます。その後、この図書館まで 辿りつくことができるでしょう。

シアンが連載している「セントラル・ニュース」が張り出されています。 B.D.の部屋の近くにある「新聞の断片」を取り戻すと、中身を読むことができます。 貼り紙の方はゲーム終盤まで読めません。

セントラル・ニュース

4つの記事を読むことができますが、いずれもゲームにとって重要な 意味を持っていると思います。今回はその中の2つだけ

クリム一家殺人事件

当時、マシルトは56歳だったようです。首都近郊に住んでいた 彼等をベクターが襲い、マシルト本人、妻、子供を殺害。 次女カナリア・クリム(6)だけは、外傷がなく無事。ただしショックを受け 入院中。

これだけ読むとB.D.ってカナリア・クリムなの?という気がしてきますな

ゼブル移民募集

ゼブル地区に新しい都市ができるので移民しませんか?という募集です。 時系列的にはクリム一家殺人事件が起きた後だと考えられますので、 B.D.がゼブルに移民したのは、ゼブルに都市ができた直後ではないかと 考えられます。そのため、後に伝えられる(?) チャイルド・ロンダリングも まだ実験段階にあったのではないでしょうか。

scene17 食卓の風景 / scene18 2人-A

場所: ベクター家、時系列: クリム一家殺害事件前

赤い花が飾られている食卓。二人分だけの食器。食事はいつも ベクターとB.D.の二人だけでした。食事はB.D.が市場で材料を買って、 自分で作っていました。

相手がベクターだと思い出すためには「黒い帽子の男の断片」が必要です。

scene43 落陽 / scene44 赤いシルエット

場所: B.D.の住んでいた家、時系列: ゼブル移民後

夕暮れ、赤いシルエットの女との会話シーンです。 赤いシルエットの女は「いつも寂しそうな目をしていた」とB.D.には 映っていたようです。

「あなたを知っている人はこの街にはいない」とのことですが、これは ベクターの減刑とひきかえに、ゼブルに移民したから、ということでしょう。

このシーンの先に、黒い帽子の男の断片がありますが、すんなりとは行けませんので、 ゲージに注意しながら進みましょう。

食卓に戻ると、黒い帽子の男(ベクター)との回想シーンに入ります。 この段階で、B.D.は彼が自分の父だと明言します。いつも帽子を被っている理由は、 別のところでも書いた気がしますが、マシルトの強盗放火事件の際に火傷を 負ったのでしょう。

ベクターがB.D.に言った「父さんがしている仕事の大切さ」というのは、 彼がやっている仕事が、過去に犯罪に巻き込まれた子供達を救うことだという 思いがあったからでしょうか。

scene49 キャンドルライト / scene50 2人-B

場所: B.D.の住んでいた家、時系列: ゼブル移民後

甘い味のする料理。ここの食卓には3人分の料理がありますが、登場するのは B.D.と赤いシルエットの女の二人だけです。料理が甘い理由は、言うまでもなく 赤いシルエットの女が調合した薬が入っているからでしょう。

scene32 壁の言葉 / scene33 贖罪

場所: B.D.の家の庭 / 時系列: ???

子供と猫、「人殺し」という落書き。すぐ先に「猫の断片」がありますので、 取り戻してから戻ってきます。が、ゲージを使い果たしますので、 いったんシアンの部屋に戻ります。で、再度電話をかけると、 回想シーンが始まります。

回想

夢にうなされるB.D.。 夢の中で目が見えなくなっていた / 真っ暗な部屋の中でたった一人でいた / 遠くから、誰かが呼ぶ声がした / 顔も姿も分からなかったけど、不思議な気持がした / 不安が薄れてゆくような、不思議な感じ

「もし、私の目が本当に見えなくなっても、父さんはそばにいてくれる?」というのは PS版だけかな?

B.D.の部屋に戻ると、新しい通路ができています(これもPS版だけのような気が)。 が、ここを通るのはずっと後のことになります。

庭まで戻ってみると、B.D.にまったくなつかなかった猫が、 ひどい怪我を負ってすでに死んでいるということを思い出します。

となりに立っている子供は、B.D.本人ですが、この時点ではまだ思い出せません。

scene6 赤いポスト / scene7 夕暮れの門

場所: B.D.の住んでいた家の門、時系列: ???

猫の断片を取り戻していますか?まだでしたら先にそちらを済ませておきましょう。

scene25 夜、一人きりの夜 /

場所: B.D.の家、時系列: ベクター脱獄後

scene6から来ることができますが、直前の通路で回復しておかないと ここまで辿りつくことができませんので注意。

帽子のかかっていない帽子かけ、テレビがあります。テレビは後に また見ることになります。

唐突ですが、すぐ先の通路で「壁の傷の断片」を取り戻します。

scene12 きしむ、風音

場所: ベクター家の近くの森にある廃屋、時系列: クリム一家殺害事件前

scene50の壁の傷を思い出すことで発生します。

B.D.は、この廃屋を自分の遊び場としていました。

なお、このシーンの後、シアンの部屋の壁に同じ傷が発生しています。(PS版のみ?)

scene13 廃屋 / scene14 小箱 (PS版のみ)

場所: ベクター家の近くの森にある廃屋、時系列: クリム一家殺害事件前

シアンの部屋の壁の傷を確認すると辿りつくことができます。

この傷は、B.D.がよく遊んでいた、森の廃屋の壁の傷でした。 ただ、何の遊びをしていたのかは思い出せないとのこと。

この部屋には赤い小箱、オルゴールがありました。B.D.がいつも 持ってきていたオルゴール。映画、ラジオ、TVドラマ、何なのかは 思い出せないけど、そこで使われていた曲が吹き込まれていました。

そしてシアンの部屋に戻ると、オルゴールが出現しています。ネジを まわしてみると、last sceneで流れてくる曲が聞こえてきます。 (オープニングの曲のイントロとおなじですね)

scene15 市場 / scene16 赤い果物

場所: ベクター家の近くの市場、時系列: クリム一家殺害事件前

B.D.が食事の材料を買い出しに来ていた市場です。市場の主人は、 「先生によろしく」と言っていますが。この「先生」が誰のことなのかという 点が問題になります。 「薪」の入手元がここであることを考えると、この先生とは、ベクターではなく 赤いシルエットの女であると推測されますが、時系列的に合わないような気がします。 まあ、もしベクターが「先生」と呼ばれる人だったとしたら、B.D.に心当りが ないというのも変なので...

scene34 白い世界

場所: ???(雪道)、時系列: ???

市場のりんごから思い出されるシーンです。

雪道をひとりで歩くB.D.が、真っ白な世界の中で、枯れた木の枝にひとつだけ 赤いりんごが残っているのを見つける...というシーンですが、 場所、時系列ともはっきりしません。ゼブル移民前の話だとは 思いますが。。。

scene27 残されたモノ / scene28 麦わら帽子

場所: ベクター家、時系列: クリム一家殺害事件直前

B.D.の部屋に戻ってくると、新しいルートが通れるようになっています。 (左上のルート)

ベクターがプレゼントと置き手紙を残して失踪するシーンです。 箱の中身を思い出すには記憶の断片が足りません。

ベランダ(scene43)経由で、麦わら帽子の断片を入手してきましょう。 赤いリボンのついた麦わら帽子であったことを思い出します。この帽子、 どこかで見覚えありませんか?

と、白々しい前置きをした後、「壁の言葉」のシーン(scene32)に行きます。

猫の死体の前にいる子供が被っている帽子は、麦わら帽子でした。 この子供はB.D.本人だったのです。

余談になりますが、この左上のルートは主にB.D.本人の記憶が ぶらさがっているのですが、回復フィールドがなく 「帰還」ができないという点が目につきます。 それだけ思い出す障壁が大きいということでしょうか。

scene45 レンガの塔 / scene46 見えない壁

場所: ゼブルの門、時系列: ゼブル移民後

ゼブルの象徴である赤いレンガの塔です。

虚ろな目をした男がふらふらと立っています。B.D.が立入禁止の看板に 近付くと、「ゼブルから出たら殺される」と叫びます。たぶん全シーンで いちばんびっくりするシーンだと思います(^^;

scene41 ある夏の午後 / scene42 マシルト・クリムの墓

場所: 墓地、時系列: クリム一家殺害事件後、ゼブル移民前

黒い帽子の男の断片があった上の部屋で、墓碑の断片を取り戻します。 このお墓は、マシルト・クリムのものです。

エレーヌ(妻)、ルデュク(次男)、メルニック(長女)、ボルナ(長男)、の 墓も並んでいます。そして枯れ井戸。 そこに同行するのは、赤いシルエットの女です。

ゼブル移民を決意したB.D.が、最後に墓参をしたのでしょうか。

scene37 夜風 / scene38 月

場所: ???、時系列: ゼブル移民後

赤いポスト(scene6)の右で三日月の断片を取り戻してから来ると、 赤いシルエットの女が月について話すシーンが回想されます。

赤いシルエットの住んでいた村では、戒めとして 月が満ち欠けする理由というのを話して聞かせていました。

自分自身でありつづけることの尊さと難しさを教える為、で、赤いシルエットの 女自身もそう思っていたけど、今はそうは思っていないとのこと。

「だからあの街(ゼブル)は作られた」ということですが、これはつまり 「生まれもったものから解放され、生まれ変わることができる」ということなんでしょうか

scene55 ゼブルの門

場所: ゼブルの門、時系列: ゼブル移民後

赤いポスト(scene6)の付近で、木の束の断片を入手した直後に発生します。

ゼブルの門の前に立つB.D.と赤いシルエットの女。ゼブルに住む人は皆、 この門の向こうに出ることを恐れていることを、「ありもしない幻に 怯えている…可哀想な人達」と表現していますが、これはどういう意味だろう

「いつか、あなたの記憶が無くなってしまう時がやってくるわ…」(中略) 「でも、例えその時が来ても…(中略)これだけは忘れないでいて。 あなたは…」(シーン終わり) って忘れてるやん!

薪の記憶は、ランプの部屋と市場でそれぞれ思い出されます。 「薪はラッサから取り寄せた貴重品」とのことですが、この市場の主人の 「麻薬でも銃でも頼めば取り寄せてくれる」というコメントと、 後に出てくる「報告書」、それからPS版では台所にあったオガクズ、などから、 この薪が麻薬の一種であることが理解できます。

scene2 窓のない部屋 / scene3 消えない傷跡 (PSのみ)

場所: ベクターの部屋、時系列: クリム一家殺害事件前

ベクターの部屋です。B.D.には、父が姿の見えない何かに怯えているように 見えました。

焼け焦げた写真には何が映っていたのでしょうか...

scene10 屋根裏部屋 / scene11 遺物 (PSのみ)

場所: ベクター家、時系列: クリム一家殺害事件前

物置になっていた屋根裏部屋。止め金の壊れたカバン、おもちゃの電話機があります。 これは「シアン」が使っているタイプライターと電話機にほかなりません

鳥籠の鳥、というのは、PS版オリジナルの話ですね。オープニングにも鳥は 出てきます。

scene53 小さな憧れ / scene54 クローゼットの中の明日

場所: B.D.の部屋、時系列: ゼブル移民後

今まで着たことのない綺麗な服や、アクセサリー。 ゼブル移民直後の新しい生活でしょうか。

scene4 彼方へと続く道 / scene5 停留所の少女 (PSのみ)

場所: 街外れ、時系列: ???(ゼブル移民前)

一日に1本だけ運行する、ゼブル(建設中)へと続くバスの停留所です。 周囲には白い花がたくさん咲いています。

発着の時刻になると、B.D.はいつもここに来ていたようです。 決して来るはずのない誰かを待っていた、というのは... 御先祖様万々歳!みたいです(殴)

誰かが降りてくるのを待っていた、ということはないでしょうから、誰かが 迎えに来てくれるのを待っていた、ということでしょうか。

scene31 絵空事

場所: ???、時系列: クリム一家殺害事件後

バス停のそばに咲いていた花は、B.D.の部屋にある花と同じ花です。

この花から、葬儀のシーンが回想されます。クリム一家の葬式でしょう。 B.D.は隠れて見ていました。「誰も泣いている人がいなかった」とのこと

シアンの部屋

南部の地理と歴史: ラッサ

「再生の儀式」と呼ばれるものの説明です。「タバコの木」なるものの根を 噛み続けると、昏睡状態に陥り、翌朝目を覚ますと、その間のことを 何も覚えていない、というようなもの

その根は乾燥させると甘味料になるとのこと。というわけで、B.D.が 与えられてきたのはこのタバコの木だったのでしょう。

scene51 キッチン / scene52 パウダー(PSのみ)

場所: B.D.の住む家、時系列: ゼブル移民後

前述の通り、記憶を失わせる麻薬、を、うっかり赤いシルエットの女が キッチンに置き忘れた、というシーンです。

このシーンの後、シアンの部屋で、その木に寄生するアリに関する 本が発見されます。

告知の断片

目には見えていたけれど、ずっと思い出すことはできなかった記憶、 「告知の断片」を取り戻し、図書館でその中身を思い出します。 それはセントラルニュース廃刊の告知でした。

B.D.がゼブルに移民する直前に、セントラルニュースはすでに廃刊が 決定していました。ではシアンの連載しているセントラルニュースとは...? というところです

scene1 起点の罪 (2)

ここらへんから、消化可能なシーン候補が増えてゆきます。漏れのないように 注意しましょう。

この段階で、ビデオテープの断片(2) を取り戻すことができます。 今まで不明瞭だったビデオの内容が、はっきりと思い出されます。

ベクター家の強盗放火事件では、4人が焼死、一人が生存だったようです。 その一人が、ベクターということでしょう。

scene26 ニュース

場所: B.D.の部屋(?)、時系列: クリム一家殺害事件直後

唯一の生存者、カナリア・クリムの意識が戻ったというニュースが流れています。 「額に大きな火傷の跡」、というのは、犯人がベクターであることを示唆しています。

scene58 ぬくもり / scene59 解き放たれた者

場所: B.D.の住む家、時系列: ベクター脱獄後

赤いシルエットの女と二人、暖炉を囲んだひととき。閑か...かと 思えば、ラジオから聞こえてくるのはベクター脱獄のニュース。

ベクターは脱獄し、ゼブルに向かっています。もちろん、B.D.殺害のためです。

scene29 早朝の門 / scene30 光と群衆

場所: ベクター家の前、時系列: クリム一家殺害事件直後

ベクター家に押し寄せる記者の群。ベクターがクリム一家殺害事件の容疑者として 上がった段階、あるいは逮捕後のことだと思われます。

随所にあらわれるシャッター音、は、おそらくこの記憶が元になっているのだと 思います。B.D.にとっては、思い出したくない記憶でしょう。

調査報告書

食卓の付近で「書類の断片」を取り戻します。B.D.にとって、何かを決める 大切なことが書いてあったとのこと。

scene39 約束の地へ / scene40 調印

場所: ???、時系列: ゼブル移民直前

移民契約書にサインするシーンです。赤いシルエットの女が黙って見守ります。

ベクター死刑囚の減刑のため、幼いB.D.はその契約書にサインします。 そして、「この女の人と一緒に暮らすことになった」

scene56 書庫 / scene57 禁じられた部屋

場所: 図書館、時系列: クリム一家殺害事件前(?)

墓地から辿れる場所で、「禁書の断片」を取り戻すことができます。 誰かに隠れて読んだというその禁書は、図書館の書庫で発見できます。 ついにすべての記憶の断片を取り戻しました。

ここには、物語の核心に関わる重大な情報を思い出すことができます。

なお、この段階でシアンの部屋に戻ると、 電話線が切れていることが発見されます(PS版のみ)

調査報告書

犯罪を犯した後に残された家族に関する調査報告書、が、 綴られています。クリム家に関する調査報告書もあります。

そして、「上記事実を部分的に隠蔽の上、書物の刊行をすることが望まれる」。 書物とは言うまでもなく「罪の遺産」のことです。

「罪の遺産」に関する報告

ベクターの報告書でしょうか。罪の遺産執筆にあたる経緯などが記されています。 前項の「部分的に隠蔽」にも関わりますが、この書物の主旨は、 「犯罪者の家族の差別をなくすべく、全ての家族の犯罪者発生率をゼロ」と 記すことにありました。

「罪とは一体、何から何へ伝わるものだろう」というベクターの苦悩が記されています。

前任者、ベクターに関する報告

ベクターがクリム一家を殺害した事件の後に記されたものと思われます。 ベクター自身がB.D.であったことを見落していたということが記されています。

この記録を残した時点で、「20年前、ベクターの家族を殺害したのが マシルト・クリムであったという事実」という表現がありますが、 マシルトが服役していたのも20年ですので、ベクターはマシルト出所後 すぐに凶行に及んだと理解できますが、しかしそれではカナリアが出所後生まれた 子供で、しかも6歳であるという事実には反します。

いずれにしろ、「罪の遺産」の編纂は、「マスメディアを使った犯罪抑止実験」という 側面があったようです。

幼児期における犯罪との接触が与える精神的影響および潜在的犯罪者発生率との関連に関する考察

幼児期に犯罪に関わった者は、そうでない人間に比べて精神的に不安定である とする仮設に基づく考察です。そのような子供のことを、 Born of Disorder、B.D.と呼ぶことになっています。

犯罪の発生率を抑えるためには、犯罪者に対してではなく、B.D.に対する 策が必要と説いています。2つ前の、ベクターの手記にもある通り、「犯罪者の家族は 非人道的な扱いを受けることが多く、そうしたトラブルからの 二次的犯罪の発生が生じ」ていることはこの物語での「事実」です。

scene19 市場の帰り道 / scene20 ショーウインドウ / scene21 家族の偶像 (PSのみ)

場所: 市場からの帰り道、時系列: クリム一家殺害事件前

えーと、初回は気付きませんでしたが、市場に行く道の、 障害物をすべて突破すると、ここへの道が開けます。

男性と女性のマネキン、そして 不似合いの麦わら帽子を被る少女の人形。 「たとえそれが偽りだったとしても、私が欲しかったのはそんな風景だった」

scene35 彼方から続く道 / scene36 雨

場所: バス停、時系列: ??? (scene4の後)

scene4、5のバス停の、その後のことです。だんだんと、人が減ってゆき 壊れかけたバス停。それでもB.D.は、時間になると必ずこのバス停に来ていました。

「何年間も…絶えることなく。同じ時間…同じ場所で。あの…雨の日まで。」

大雨の中、バスを待つB.D.。赤いシルエットの女が、傘を持って迎えに来ました。 B.D.に「…ただいま」と告げる彼女。「その真意を 知ることなく平穏な日々を送ることができたのなら、私はどれほど 幸せだったでしょうか」

scene0 ひかり

さて、記憶の断片をすべて取り戻すと、last sceneへの道が開けます。 そして、PS版では最後の最後で分岐があり、片方を選ぶともう戻ることができません。 2度3度と繰返すならよいですが、そうでない場合は、セーブを忘れずに。

ベクターと、赤いシルエットの女の会話です。この二人が同時刻に存在する シーンはこれが初めてでしょう。B.D.は眠っています。時系列、場所ともに 非常に浮いており、わかりません。

赤いシルエットの女がB.D.が「目を開いた」ことに驚いています。

scene22 残像 / scene23 届かぬ思い

場所: ベクター宅の庭、時系列: クリム一家殺害事件前

「あの男に関する資料はコレで全てだ」という初老の男の声。 「まだ我々の存在が公になっては困る」ということですが、これは マシルト・クリムに関する資料について語る、ベクターの上官の声、 ということでしょうか。

初老の男は、ゼブル計画を時期尚早だと考えているようです。ベクター(?)の方は おそらくそうは考えていないのでしょう。むしろ悲願とも言うべきものだったのかも しれません。

庭で聞こえる声にB.D.が駆けつけてみると、そこにはベクターが一人で 呆然としていました。「やはり…」「やはり…戻ってきていたのか」という 独白は...おそらくクリムが釈放されたということを知ったから、でしょう。 ここで出てきた「初老の男」が、ビデオに出てきた初老の男と同一かどうかは 分かりませんが。

last scene パレット

B.D.は、「シアノス・B・シアン」の記憶を取り戻します。それは B.D.が小さい頃見ていたTVドラマの主人公でした。内容は、ドアの外から 銃で脅され、電話越しに少女の記憶を取り戻す....

幼少の頃見て憧れていたTVドラマの主人公「シアン」、 崩壊しかけたB.D.の精神を守るために生まれた人格でした。

B.D.は赤いシルエットの女の呼び掛けに答え、1年と3ヶ月前に起こった事件のことを 思い出します。

夢の中で聞こえた、聞いたことがないはずなのに、懐しい声。目を覚ますと、 床は血で染まり、ナイフが落ちていました。そのナイフを手に、B.D.は 部屋の外に向かいます。 血の跡を追い、つきあたりの部屋に入るB.D.。そこに倒れていたのは、 黒い帽子を被った男、ベクターでした。

後ろから現れた黒いドレスの赤毛の女性。赤いシルエットの女の 本当の姿です。促されるままに、部屋を出るB.D.。外からはサイレンの音。 ドアの向こうから二人の会話が聞こえてきました。 「あの娘」を殺しに来、そして果たせなかったことを認める男。 罪の連鎖を自分の手で断ち切るために。「我々があの娘に残すべきものは」... というのは、いったいどう理解すればいいのか。

二人の前に戻るB.D.。暗転、発砲音、そしてガラスの割れる音。静寂。


戻る
Zinnia (zinnia@risky-safety.org)