Zinnia hacks tomorrow. (2012/3)

2012/03/01 (Thu)

_ 最近ふたたび地震が多い。そして寒い。予報で暖かくなるといっても 寒いままだったりするので、予報を真に受けてコートなしで買い出しに 出たりすると凍える。


= スクリプト言語

_ 最近気付いたというか今まで見ぬふりをしていたのだが、 スクリプト言語がまともに使えていない。まともに勉強して意識して使いこなそうと 思って努力したのはPerlくらいで、20世紀の話だ。RubyもPythonもPHPもあんちょこ 見ながらでよければ読み書きに不自由はないものの、それでは使えると言える 状態ではないだろうと思う。

_ あんちょこや過去のソースを真似てやっていてもいつまでたっても 身につかないようで、そういう意味では、自分にとって本当に身についていると 言える言語というのは、 BASIC(VB)、x86アセンブラ、C、C#、Perl, Java、Erlangくらいしかないことになる。 したがって冒頭に書いた通り、スクリプト言語が得意とする領域になると 手に馴染んでいないRubyやPythonをその時々の気分で選んでいるだけだ。 そういう取組み姿勢や、また「ちょっとしたもの」を書くのに C#やErlangで間に合ってしまう場面が多いというのも問題を悪化させている気がする。

_ Erlangはとにかく集中して書いてみようと思って身につけた。 Javaは、Androidに絡めて昨年の夏に強化月間を設けて、20世紀時代にやった 古い知識を更新した。同様のことをPythonかRubyについてもやらないと いかんなと思う。さしあたり、去年から少しずつ使いだしたPythonを もっと頑張ろうと思う。


= ggplot2

_ 過去に読んできたR本では新しいグラフィックパッケージとしてlatticeが 紹介されていたけど、それよりもさらに新しいものらしい。 baseよりも構造が分かりやすいし、できあがるグラフも垢抜けていてよい。


= 油揚げに入れて焼くとうまいもの

_ 以前、おそろしくうまそうな揚げ納豆の記事を書いていた工藤さんの新作。 楽しそう。


2012/03/03 (Sat)


= ヘラクレスの栄光4

_ クリアした。17時間。この集中力はどこから来るんだろう。そしてその集中力を他に生かす方法を探るべきかもしれないと思った。

_ 以下3と4のネタバレになるので注意。(飛ばす)

_ 全体的に丁寧に作られていて非常によい作品だった。 RPGとして非常に作りこみがよくできていて、3で残ったシステム的な 不満がほとんど解消されていて快適。

_ ただ、思ってもみなかった方向に突然進みだして呆然としつつ 最後に圧倒的な感動が襲ってきた3と比べると、 展開が見えやすく意外性は少なかった。3のときのように、 シナリオや会話はもちろん、設定、とくにRPGのお約束的な設定 (高いところから落ちても平気、他人の家の壷とかを平気で物色する、 主人公が無口、なんてところが一例)、 システム(キャラクターの名前を入力するところだとか、ひたすら迷路を 歩かされるとか)、グラフィック、サウンド、などなど、RPGとして考えられる 全てを使って攻めてきているんじゃないかと思えるような迫力もなく、 ただRPGという枠の中で物語が進んでいるという印象 (ガガーヴトリロジーとかにも同様な不満が残っている)。 それが悪いというのもおかしな話だし、 現に3をやるまでそれ以外のやりかたがあることすら知らなかったのだけど、 一度見てしまったので...

_ 先生と教え子の関係にあまり深く感情移入ができなかったので、 冒頭に書いたようにラストも意外性は少ないなあという程度の感想だったけど、 一晩たって先生やヒロインの覚悟やその後の凄惨な人生の迫力がじわじわ来た。

_ クリアしてもまだ続くというのは個人的には好きではないと思っていた。 が、これも一晩たって、どう考えてもクリアまでに倒した災厄の数を考えれば 続かざるを得ないし、でも、クリアの段階で終わったと受け止めている人 (プラトン、ヒロイン)もいて、まだ終わっていないと思っている人(ヘラクレス)もいて、そもそも災厄がこの世にふりかかっていることに気付いてすらいない 人々が大多数という状態で、 主人公がどう判断するかはプレイヤーの自由にさせるという作りはすごいと思うに至った。 とはいえ、単に強くなって敵を倒すだけのために続きをやる気にはなれなかったけど...

_ 4は3よりも少し前の話という理解をしている。アテネの王様は子供だし、 アトラスは石になる前だし...。 アトラス山を登ってゆくところは3のことを思い出してたまらない気分に。 逆に、タルタロスは...この雰囲気自体は嫌いじゃないけど、 3の頃のような絶望感が減ってしまったように思った。

_ Wikipedia見てて気付いたのだけど、モイライが言っていた 「最初の一人は記憶を持たせたまま」「次の一人は記憶を消した→何もしてない」 というのはアールモアとプラトンのことだったのか。気付かなかった。

_ ゲームの中身の話。トランスファーシステムは面白かった。 明らかに駄目そうな少数の人たちと、五十歩百歩の大勢の人たちと、 チート的な能力を持つ少数の人たちに分かれるので、 どういう人を使ったらいいのかということで悩んだのは最初のうちだけだった。 迷路は3と同様、広さはさほどでもないけど仕掛が多くて大変。エンカウント率も あいかわらず高いし...

_ 結論。3の次の作品として割を喰っている部分は多いけど、とてもよくできた作品だと思う。 小粒のように思えたシナリオも、時間が経過するにつれて感動が深くなってきた。


= 第17回お勉強会

_ 巣鴨の貸し会議室がとれたので急展開で実施した。 adasさんとは ホッピーオフSDLオフ以来なので なんと4年ぶりの再会だった。お元気そうでなによりです。

_ やろうと思ったこととその経過。

_ ICSとNFCの話。NunockyさんにNexusS(4.0.3)、fslashtさんに機種変更したばかりの Galaxy Nexus(4.0.?)を借りることができたので、昨年いじっていたNFCまわりの ロジックを試してみた。ポーリングまわりと自分で組んだコマンドを送りつける あたりは特に何も変更せずに動いたのでよかった。これで手元のNexusSにICSが 降ってきても迷わずアップデートできる。

_ Erlangでrange coder(つづき)。少しずついじっているんだけどどうも特定の条件でエンコードがおかしくなるらしく、その問題が解決できていない。 1時間ほど粘ってみたがダメだった。

_ Erlangでrebarをいじる。ずっと気になっていたのだけどトライする機会がなかった。 軽く試して様子は分かってきたんだけど、後ろで動いているルールが よくわからないので、何を手がかりに管理しているのかが掴めない。既存の ソースをどうやってrebar化するもんなのか...demo動画を見ておく必要がありそうだ。

_ なおGitHubのページを開くとFireFoxが落ちるという症状に悩まされた。

_ Djangoいじる。週末にTutorialをいじっていたので、その続き。 あまり身が入らず成果なし。

_ 反省会は牛角で。ニンニクが生焼けだったせいか帰ってから腹痛だった。 帰りはけっこう遅くなってしまい、しかも電車が止まりがちだったので 帰宅したのは日付が変わってからだった。


2012/03/04 (Sun)

_ 8時前にいったん目が覚めて、次に目が覚めたら13時だった。よく寝た。


= 数字に弱いあなたの驚くほど危険な生活

_ 条件つき確率事後確率は直感とは 大きく異なる結果をもたらすので、「自然頻度」という考えかたで捉えたほうがいいよ、という本。と理解した。



= ノンアルコールビール

_ 2月にいろいろ新しいのが出るということで楽しみにしていた (前回の記録)。

_



= トイレまちがえちゃった!

_ これはよかった。誰彼構わず嘘をついて嫌われている主人公が、 カウンセラーとの短い交流の中で見違えるように変わってゆく。 ラストは予想外の感動だった。感動的な作品だということはレビューを見て 知っていたけど、感動の方向が予想外で、そこがまたよかった。


= 歩く

_ ルイス・サッカーの作品は、 「穴」「道」「トイレまちがえちゃった!」に続いて4作目。 今まで読んだ中では一番好きだ。

_ 「穴」に出てきたアームピット(脇の下)が主人公の続編。 同じく「穴」に出てきたXレイが腐れ縁で相棒になっている。 伏線が派手な結末に結びつくということはないんだけど、 きちんと最後にはすっきりとしている。「穴」でも同じことを感じた。 どんでん返しを期待すると辛いが、丁寧な物語の組み立て方をする人なんだろう。

_ Xレイはもうちょっと得体が知れなくて頭の切れる奴だと思っていたが、 この作品ではわりと軽薄な感じ。最後にはいい役まわりになっていたけど。 そして前作でさほど目立たなかったアームピットがたくましく成長していて 頼もしい。なにより、ジニーとの交流の様子が素晴しく、電車の中で 読んでいて微笑が漏れてしまった。


2012/03/07 (Wed)


= 先生と老犬とぼく

_ 先生の家の犬を2週間あずかることになったのだが、 えさをまったく食べようとせずに途方に暮れて...というのが前半。 予想を外れる展開を見せる後半。 小学校中級から向けの本なのだが...これで感想文を書く自信がない。


= 顔をなくした少年

_ 老婆のかけた「呪い」のせいで顔をなくした少年の話。 先の見える展開で油断していたら、「呪い」の正体について語られるくだりで 強烈な衝撃を受けた。これほど説得力のある「呪い」も珍しいと思う。 これはいい作品だった。


= 鉄道地図残念な歴史

_ 日本の鉄道の計画が迷走を続けた痕跡が鉄道地図に現れているという切口は とても面白いと思う。歴史や分析に関する記述も面白い。

_ 内容はとても面白いんだけど、表現がとてもよろしくない。 凝った言いまわしをしてみたり気取ってみたり、文語体であったり、 下ねたであったり、いろいろやっているのがどれも上滑りしていて、 いたたまれない気分になった。文庫版あとがきは本文の10年後に書かれたもの らしいが、ほとんど変化が見られない点も脱力の原因だった。


= システムはなぜダウンするのか

_ システムがダウンする原因とその対策をソフト・ハードの両面から扱った本。

_ 先日もうるう年の日付問題で機器が不具合を起こすなんて話が出たばかりだけど、 日付の問題は本当に大変だな。 日付に関する加減算を行っている場合は、うるう日に関わるものが少しでもあれば 影響を受ける(3月の前月の年末は〜とか、2月末の1年前は〜とか)可能性があるので、 2/29というその日だけ注意していれば済むという話ではない。

_

たとえば1年に1回の頻度で1時間のダウンが発生して、100万円の機会損失
につながるシステムがあるとします。ここでダウンを防ぐために1億円を
投資したら割に合いません。
上記はダウンとその対策に投入する資源のバランスを解説する文脈で出てきたもので、 さらりと書いているが非常なひっかかりを覚えた。 書いていることは非常に正しいと思うんだけど、 といった点で、これは意味のある忠告なのだろうか...というのが ひっかかりの正体だ。


2012/03/08 (Thu)


= 画面の外に行ってしまったウインドウを呼び戻す

_ 会社PCはデュアルモニタで、別の事務所からリモートデスクトップで入ると Poderosaが画面の外に行ってしまい、それ以来アプリを立ち上げ直してもそのまま ということが頻繁に発生してストレスだった。Webで調べてみると、そういう 画面の外に行ってしまったアプリを呼び戻す方法があるらしい。

その後、マウスカーソルを動かすとなぜかそのポインタの場所にウインドウの枠が ワープしてくるらしい。間抜けだけど素晴しい!

_ 今後はこの方法でなんとかしようと思う。 そしてPythonでPostMessageやってなんとかしようと思った時間が無駄だった。 (そしてうまくいかなかった。PostMessageが1を返してきて、 GetLastErrorが0を返してくるので何が悪いのかさっぱりわからん)

_ ...WM_MOVEメッセージ送るんじゃなくてSetWindowPosすればよかったのか。

>>> import ctypes
>>> user32 = ctypes.windll.user32
>>> SWP_NOSIZE = 0x01
>>> SWP_NOZORDER = 0x04
>>> user32.SetWindowPos(0x001E0252, 0, x, y, 0, 0, SWP_NOSIZE | SWP_NOZORDER)
1
これでいけた(x,y は適当な座標。hWndはSpy++で調べた)。 WM_MOVEはウインドウが移動した結果として飛んでくるメッセージだった。



= どうしてぼくをいじめるの?

_ 「先生と老犬とぼく」と同じシリーズで、登場人物もかぶっている。 (「先生と老犬とぼく」は4作目で、これは2作目らしい)。 100ページちょっとで文字がでかいので20分もあれば読める。寝る前にちょうどいい。

_ ちょっとしたきっかけでいじめられるようになる、というシチュエーションが サッカーの作品には多いな。これもその一つ。 最後の逆転が鮮やかだった。



= Django

_ Djangoは去年も触っていて、そのときはWebの記事見ながら勉強。 そしてすっかり忘れていたので今回はTutorialをやりながら勉強した。 結果としてはこちらの方がよかった。言われるままにいじっていると フレームワークの理解にきちんとつながっていて、次に進む準備ができてくるという Tutorialの本来あるべき姿があったと思う 。ただ4つめの後半あたりから突如ギアチェンジして話が見えづらくなった。 また、Tutorialといいつつstep-by-stepで結果を確認するという流れが 後半減ってきて、しばらく打ちつづけないと結果が確認できないというのは 少々辛かった。

_ DBのモデリングの検証とか簡単なデモアプリを作るときに使える道具として Accessに変わるものが欲しくなってきたので、Webアプリはどうだろうと思って いじり始めている。 現時点では、めったに触らなくなったとはいえ、 未だにAccessの方が作りたいものがすんなり作れる。 もっと慣れて早くAccess離れをしたい。

_ models.py でPKにあたるフィールドを自前で定義すると save()した後にidが入ってこないという問題に悩む。とりあえず自前で定義をするのを やめれば問題ないのでそうしている。あと、models.pyで定義された オブジェクトを作ってフィールドをセットするときに、 フィールド名が間違っていてもエラーも警告も出ずにスルーされてしまうのが 気になっている。


= Python

_ RedmineのREST機能を使ってみたり、jsonでひっぱってきたデータを xlwtでExcelファイルに吐き出したりして チケットの整理をできるような仕組を考えてみた。 一定の効果はあったけど、なんでもRESTでひっぱってくるというのは少々しんどい。 また、社内では期間とか作業時間の入力はしていないので、 それらが入っていればできるであろう分析ができずあまり面白みがない (Pythonを使う話とは関係ないが)。

_ jsonはハッシュとリストでマップしてくれるのでとても楽ちんなんだけど、 ハッシュの階層が深くなると json["A"].["B"].["C"] ... といった感じになってしまうのがうっとうしいなと思った。 json.A.B.C みたいにアクセスできたらな。

_ インデントは少し分かってきた。 PEP-8を見て、 \で連結しなければいけないときとそうでないときの違いを理解した。

_ os.walkは便利だと思った。再帰使わなくてもツリーを泳げるのですばらしい。

_ splitは引数にdelimiter入れるのにjoinはdelimiterに対して呼び出す (str.split(delimiter), delimiter.join(list)...)というのに驚いた。

_ do〜whileはないらしい。ラベルつきbreakもgotoもないようなので、 ループの構造によっては面倒かなと思った。そのたびに関数分けるのも どうかと思うし、かといって、まさか例外使うわけにもいかんだろうし... あと、forとwhileにはelseがあるらしい。

_ xlwtは手軽にExcelのファイルを作ることができるのでよい。 ランタイムがなくてもいいのでWindows環境でなくても動く。一方、 当然だけどCOM(Excel.Application)みたいなインターフェースを期待すると いろいろ足りないので頭の切り替えが必要そうだ。 あとドキュメントが極度に不足しているように思う。 たとえばwidthで指定する単位って何なの、とか。 (このThreadを見つけてようやく理解した)


2012/03/09 (Fri)

_ リテールテック行ってきた。去年の最終日は地震でとんでもないことになったのだ。 1年経つのもあっという間だ。

_ 自分が出展していた頃に比べると人はずいぶん少なくなったように思う。


= iPhoneアプリ開発

_ 近付かないようにしていたが短い人生で無理にチャンスか ら逃げることもないんじゃないかとも思っていたところ、降って湧いたように iPhoneアプリ開発の仕事が来そうだったのでやることにした。

_ 個人的にはiPhoneにはほとんど興味がない。Macも卒業した気分になっているので、 今更環境整えるのもあほらしいなあとは思っている。が、仕事となれば別だ。 そして仕事でやるとなるとプライベートにもフィードバックする機会があると いいのかもしれないなあと思ってしまうので現金な話だ。

_ といってもiPhoneを買う必要性はほとんど感じられないので、じゃあ iPod Touchはどうだろう?と思った。毎度少し調べてすぐ忘れるんだけど、 以下のようなものが不足しているらしい。

カメラの性能や特性もだいぶ違うらしい。使わないだろうけど。 あとはiPhone向けに作られたハードウェア(嵌めこんだりするやつ)が 使えないんだろうけど、そういうのは仕事でやればいいと思う。 また、バージョンアップに取り残されそうというのもあるか。でもそれはiPhoneでも 大差ないだろう。

_ 仮に今後達者にiPhoneのアプリが作れるようになったとして、 プライベートでもやりたいとなったらiPod Touchという選択肢がいいなと思った。

_ iPhoneの開発系の本を何冊か借りた。Androidの開発系の本は予約が多くて借りづらいが、iPhoneはそうでもなかった。

_ Objective-Cは今のところあまりいい印象がない。行頭にプラスとかマイナスとかが 並んでいるとdiffかと思ってしまうし、カッコの使いっぷりがCと随分違うので Cをほとんど知らない人が記憶を頼りに書いたCってきっとこんななんだろうな、 などとどうでもいいことを思い浮かべてしまうのだった。

_ そもそもCが好きじゃないからな。Cを使うというのは積極的に選ぶというよりは 必要に迫られて、とか、他に方法がないから選ぶということが多くて、 今となっては書いていてもあんまり楽しくない。


2012/03/10 (Sat)


= iPhone合宿

_ 画面を作ってsocketで通信できるようになるところまで、 あんちょこ片手でなくてもできる程度になるレベルを目指す。 本は5冊ほど用意したので適当に眺めながら最初に取り組むものを決める。

_ マウスとキーボードはDELLのもの。DELLのキーボードはほとんど感銘を 受けたことがないんだけど、唯一これは許せる(←偉そう)と思えるのがあって、 秘かにキープしている。裏の型番を見るとL30Uと書いてある。 えらいひとがいるもんで、Web調べたらいろいろ出てきた。SK-8175というのが品名? らしい。それより少し前の、キーボードのまわりの枠の幅が極端に 小さい奴はSK-8115というらしい。8115の方は会社にやたら沢山あるんだが、 うるさいし押しきったときの感蝕がふにゃふにゃであんまり好きじゃない。


_ I/O BOOKS「iPhoneプログラミング入門」をやっつけた。 説明がちぐはぐな印象。力の入れ加減が分からないというか、 よくわかんないまま進めてよさそうな説明と、そうでもないところの説明の違いが いまいちわからない(nonatomicの説明に比べるとretainやcopyの説明が少ないとか)。

_ とはいえ、ひとまずボタン押したらどうにかなるとか、テキストボックスを いじったらどうにかなるといったことが分かるようになった。XCodeとかSDKの バージョンが上がっているので多少変わっていたものの、 手が止まってしまうほどではなかった。

_ インターフェースビルダとコードの紐づけはやたら面倒な印象。 以前tkmt君にデモしてもらったときにも同じことをやっていたので 統合されたといっても特に変化はないらしい。インターフェースビルダ側で プロパティとかメソッドの名前を指定するとコード側に反映される、なんてのを どうしても期待してしまうのはWindows Formsやりすぎたせいだろうか。

_ インターフェースビルダはよくできていると思う。 XCodeでまともにコード書いたのも初めてだった。これまたよくできている。



= ぼくって女の子??

_ 短い期間で両方の性別を体験した主人公が新しい境地に達する本、 と書くとおかしな感じになってしまうがそう外れてもいない。


= ウェイサイドスクールはきょうもへんてこ

_ 原題は言葉遊びになっている(Sideways Stories From Wayside School)。

_ 最初の5ページで頭を抱えてしまった。これを読んでわくわくしたり、 楽しいと思えるのが子供なのだろうか?随分遠いところまで来てしまったと思う。 そして、こういうものを読ませたいと思って書きあげることができる大人が いるんだということにショックを受けた。

_ そういった驚きというか落ち込みを乗り越えた後は気軽に読めた。おかしな 生徒がおかしな言動の結果としていろんなことが起こったり、 エキセントリックすぎてなんのことやら?という話があったり。 誰でも彼でも嫌いになる女の子の話が一番面白かった。


= たれとソースの早引き便利帳

_ スープやソースなどを作るための材料の配合が延々と書かれている本。 「よくある味」をどうやって作り出すのかというのが簡単に分かるので便利だと思った。


= クリティカル・チェーン

_ ザ・ゴール2に出てきた登場人物がさりげなく再登場しているあたり、 ずっと読んできた人間としてはご褒美を貰ったような気分になる。

_ ゴールドラットの過去の本は製造業向けのエピソードが多く、身のまわりの 問題に直接応用ができるわけではない。 プロジェクトマネジメントの話題が扱われているこの本は そういう意味では待ち望んでいた本ではあるのだが... 自身の仕事にフィードバックできるのかというと、非常に心もとない。 個々のエピソードの分析や指針については首肯できるものの、 テクニックの本ではないのでそれでは意味がないように思う。

_ クリティカル・チェーンについてはTOCの各種解説本でも出てくる話題なので 初めて知った内容は少ない。


= Python3プログラミング徹底入門

_ Python3で何が新しくなったのかはある程度把握しているつもりだけど そもそもPython3を使っていない。身のまわりでもPython3を使っている人を知らない。 いろんなライブラリやフレームワークを触ろうとすると 「まだPython3では使えないんだよ!」と言われることは多いけど、 「Python3でしか使えないんだよ!」と言われた記憶はない。

_ Python3特有の機能は「エキスパートPythonプログラミング」でかじった程度なので よい復習になった。


= 青空文庫

_ こっちのメモはあんまり書いてないような気がするので箇条書。

ドグラ・マグラはもう1周したけど新しい発見はさほどなかった。 黒死館殺人事件は10ページほどで挫折。衒学的という意味が少し分かった気がする。


_ iPhone SDK Programming Manualを流し読み。序盤で デザインパターンの話を始めたりUMLだらけだったりで、 近寄り難い雰囲気を覚えたけど慣れたら読みやすいと思った。

_ プロジェクト作った直後の初期状態とか、インターフェースビルダの様子とかが 若干変わっているので、先程とは打ってかわって戸惑っている。


_ iPhone SDK アプリケーション開発ガイドを読みながらUDPでデータ送って 受けとるところまで書いてひとまず動いた。まだNSなんとかとかCFなんとかとかに どんなものがあってどんな役割があるのかを把握できていないので進みが遅い。

_ CFSocketのよさがさっぱり分からん。前段落と同じ話で、 全貌が把握できればそこで成立している整合性とかそういうことで 納得するのかもしれない。今のところSocketをややこしく デコレーションしただけのようにしか見えない。

_ 当たり前のことだけど、Cocoaとかの開発に親しんだ人にとっては 既存のフレームワークがそのまま使えるというのは 大きいアドバンテージなんだろうな。AndroidがJavaであるように。 私はCocoaの素養がまったくないので戸惑うことばかりだけど、逆にMacの アプリを作る際にiPhone開発の経験が生きることになるだろう。 そんな日が来るのかわからんけど。


2012/03/11 (Sun)


= iPhone合宿 2日目

_ 昨日のつづき。UIいじりは今日はやめておいて、通信まわりを整備することにした。 もともとのアプリはサーバ側=C、クライアント側=C#、Erlang、Java と なっていたので、サーバ側のCソースをいろいろ流用して組む。 とくに問題なく組み込みができて、折り返しまでは確認できた。 Cの資産を生かすという点ではObjective-Cはいいかもしれない。

_ ...あんまりiPhone固有の話になっていないような気もする。


2012/03/12 (Mon)


= 今日のiPhone

_ メモリ管理がわからないので 「メモリ管理プログラミングガイド」を読んだ。 どうも命名規則で性質を理解するというのが馴染めない。

_ ルールは思ったより単純だった。慣れないうちにありがちなこととして、 別の事象と混ぜて考えて話を複雑にしていただけだった。 他で確保されたメモリはいつ解放されるか分からないので、retainしておく 必要があり、自分作ったものやretainしたものは自分で解放する必要があり、 自分で作ったものを他で使ってほしいときはautoreleaseしておく必要がある、という 感じらしい。 ARC(Automatic Reference Counting)というのがiOSでも使えるようになったそうで、 そうなるとだいぶ話は変わってくるようだ。

_ autoreleaseはNSAutoreleasePoolというのを使うと回収のタイミングを 制御できるらしい。スタック式に積まれて一番上のやつを使うらしい。

_ どちらかというと NSDataとかCFDataとかを使ってバイト配列を利用する場合、 実体はどっちで保持させるのかといった理解ができていなかったようだ。 「Memory Management Programming Guide for Core Foundation」も読む必要がありそうだ。


2012/03/13 (Tue)

_ 信じがたいことにカゼをひいたようだ。喉が痛い。


= プレミアムモルツ

_ どうやらリニューアルするらしい&だいぶ変わるらしいと先月噂で聞いていた。 飲んでみた。独特の風味がなくなって後味が変な気がする。 すぐ慣れるんだろうけど残念だ。


= 金町ねた2本

_ 金町餃子。 まだ入ったことない。

_ 水元公園に入ってすぐのところの売店かなあ。 味噌おでんがあるとは知らなかった。


2012/03/15 (Thu)

_ 異変を感じてすぐに休養をとったのがよかったのか、それほどひどいことには ならずに済んだようだ。発熱時にありがちな身体の痛みがあったものの、 計ってみると6度台。 頭痛がしつこく残っているのと、多少鼻の具合が悪い程度で、 喉の痛みもないしかなり楽になった。

_ したがって予定通り米沢に来た。予定では17時くらいに着いてホテルで 休養とりつつのんびりするはずだったのだが、AMに予定していた打ち合わせが なくなったので早目に移動することに。

_ ものすごく久しぶりに白布温泉行きのバスに乗った。 路線バスなのに車両は観光バスなので非地元民には非常に難易度が高い (料金表が紙しかないからね!)

_ 暖かいと勝手に思って気軽に来たらまさかの吹雪だった。バス待っている間に 凍えた。停留所の小さいひさしではまったく雪避けになっていない。 地元の若い学生さんはそんな中平気で待っているのですさまじい。 それはそれとして凍えたのでカゼが悪化しそうだ。 安静にしていたのにこんなことで台無しになるなんて馬鹿な話だと思う。

_ 移動中はずっと奇面館の殺人を読んでいた。キャーアヤツジサーン! 今のところは楽しく読んでいる。しかし思ったより進みが悪くて4割ほどしか 読めなかった。宿で読んだらそれで今日が終わってしまいそうだ。 せっかく宿でいじるためにlibrettoも持ってきたのに。

_ 久しぶりに日が登っているうちの移動だったので赤岩の峡谷や 板谷の集落などをきちんと見ることができた。やはり美しい。この先どんな景色に 出会うか分からんけど現時点では赤岩の峡谷が第一位だ。

_ ありし日の赤岩駅。 これはすごい...完全にとりこわされた後の景色しか知らないので とても驚いた。「大平分校」も今は綺麗さっぱりなくなっているし。

_ 懐しいな...荒砥駅の景色もある。 見てると胸が熱くなる。


_ 宿に入った。加湿器があるのはカゼ気味の身としては助かる。


2012/03/16 (Fri)

_ 加湿器じゃ追いつかないくらい乾燥していた。毛布出す手間を惜しんで エアコンつけっぱなしだったのが悪かったようだ。それにしても枕元に 加湿器置いてるのにカラカラになるというのは驚きだ。

_ そして他所の物音がけっこう聞こえてくる。さほど大声とも思えない会話とか、 いびきと思われる周期的な音など。こちらは耳栓で回避。

_ 駅に近いという理由でいつもと違う宿を選んだがここまで違うとは。 2000円近く安いとはいえ、これではカゼを直すという当初のタスクが ちっとも達成できない。


2012/03/18 (Sun)

_ 早目のカゼ薬より早目のローションつきティシューだなと思った。 今回は薬はまったく使っていない。ローションつきティシューは小さいのも 売っているので持ち運びにも便利だ。鼻の痛みを感じてから投入したけど それでも効果は絶大だった。

_ 昨日は朝コパンに噛まれた。おでかけするので服を着せようと思ったら 唸ったので、めしを喰わせながらつけようとしたら逆効果だったらしい。 左中指に穴があいた。その後妻とコパンが出掛けていったのでフレンチトースト 作ろうと思い、食パンをパン切り包丁で切ろうとしたら思いのほか切れ味が 鋭くて左中指を切った。なかなかの勢いで血が出た。 今週はどうもついていない。


= ウェイサイドスクールはますますへんてこ

_ 17階の秘密が明らかになったりといった意味では続編なんだろう。 単発で読んでも差し支えない程度のつながりではある。


= ザ・チョイス!

_ 小説といえば小説だけど、今までとは若干雰囲気が違う。 ゴールドラットとその娘の対話といった構成になっている。

_ ザ・ゴール2以上にメタな視点から今までのアプローチを見直しているので、 まさに今までの集大成的な内容だった。


2012/03/19 (Mon)

_ カゼはかなりよくなった。指はまだ痛い。


2012/03/20 (Tue)

_ 指はかなりよくなった。指づかいというのはかなりフレキシブルらしく、 一本くらい不自由な指があってもキータイプにはさほど支障がなかった。 意識しなくても勝手に別の指づかいを始めている。


= @nifty:デイリーポータルZ:"中に住宅街がある"居酒屋

_ ものすごく行ってみたい。極度に興味深い。 先日、ガソリンスタンドの居抜きを見て驚いたばかりだが、 住宅展示場の居抜きというのはその上を行っている気がする。 そして貸し切りにすれば個室としての使い勝手がすばらしい気がする。


2012/03/21 (Wed)

_ 指はかなりよくなったけど大事をとってまだバンドエイド生活。 うっかり力入れてまた傷口開いてしまってはかなわない。


= EclipseとPython

_ ErlangやPythonをいじるときはEmacsかMeadowで済ませているんだけど、 DjangoいじるようになってMeadowだとしんどいなあと思うようになった。 ディレクトリが複数分かれている状態でたくさんのファイルを並列に いじならきゃいけないので、iswitchbとspeedbarだけではちょっとしんどい。

_ 半年に一回くらいこういうことで悩んでいるような気がする。 もうEmacsだけで開発なんて時代じゃないし、Eclipse一本にしたほうがいいのかも⇔ Emacsに慣れてた方がいざというときに困らない、というような。 「いざ」っていうのが何のことで、いつそれが来るのかいまいち分からないけど。


= Aptana Studio3 と PyDev

_ Aptana Studio 3は Webオーサリング環境で、Eclipseのプラグインらしい。で、この中に PyDevが含まれており (別々に入れてもいいんだろうけど)、こちらでDjango integrationができるようだ。

_ 軽くいじってみた限りではだいぶ見通しがよくなった気がする。しばらく これでいってみる予定。


= Open Source Web Design

_ 1からページを構築するのはしんどいので(さっきからしんどいばっかりだな) サイトデザイン的なサンプルが欲しいと思って探してみつけた。



= 江戸のお金の物語

_ かなり面白かった。金、銀、銭はそれぞれ支払いとして 使える場面が違っているとか、基数が違う(銭は十進法、金は四進法と十進法、 銀は登場当初は塊(重さ)で価値が決まっていた)、とか、興味深い話ばかりだった。 包金、包銀の話なんかは、時代劇を見るときには気にしたこともなかった。 あと、時代劇でやたらと出てくる「両替商」の役割とか。

_ 藤沢周平の作品を読んでいても、藩の財政たてなおしと、国内の豪商の 緊張した関係などがよく出てきたが、経済の主体が武士から商人に 移ってゆくという変化を お金を中心に描いてゆく様子も大変興味深かった。 (藩といえば、「」という呼びかたは明治以降に使われるようになったらしい。これも知らなかった)

_ これはかなりよい本だ。時代劇を見る目が変わる。おすすめ。


= プレゼンバイブル

_ いい本だと思う。提案されている内容はアプローチや考えかたから、 テクニック的なものまであり、ほとんどが首肯できる内容だった。

_ 評価には連動しないと思うが、 ケチをつけるなら、50あるうちに似たような話や似たような例えが 出てきているのと、そもそも50もあるのか、という構成の部分が気になる。 まして、

たとえば、プレゼンテーションが上達する方法は三つある、と言えばその三つが何
か知りたくなる。ところが、上達する方法が十五あります、と言ったとたん、その話
は聴きたくなくなる。
と書いている本人が、副題として「人を動かす50の黄金律」というのを 出していては世話がない気がする。プレゼンと本は別だ! ということかもしれんが、 他人の行動の変化を促すという点では同じだろうし、そうなると 薦めるべき点が50というのは多い気がする。まあ、揚げ足とりかもしれない。

_ もう一点、まえがきにある

何事にも普遍的なルールがある。それを面倒くさいとばかり無視したり、我流を押
し通して逸脱したりしてはいけない。プレゼンテーションのゴールデン・ルールを知
り、それを確実に実行する。そうすれば、あなたは仕事に成功する。
というやつもひっかかった。この本で挙げられている内容が我流でない 普遍的なルールであるというのはどういう根拠で言っているのかな、と思った。 ルールとして役立って受け入れられるという意味では文句のつけようのない 内容だったと思うけど、人間はそういうもんだから、という程度で 普遍的と言われるとどうも抵抗を覚える。


= 「心の傷」は言ったもん勝ち

_ 頭をかかえてしまった。

_ 「病名がつくと患者が増える」とか、 「被害者の声を過度に重視する」とか、現象としてはその通りだと思う。 タイトルも、まあそういうもんだと思うし、だったとして、それがどういう 受け止めかたや主張につながるのか?ということをむしろ知りたいと思って 読み進めた。

_ 被害者の声を過度に重視する姿勢が、社会を変質させていって、 グレーゾーン(本書では「辺縁」と言う表現になっている)を排除する 方向に進んでいるが、その先に残るのは硬直した人間関係だけで非常に問題だ、 もっとグレーゾーンを許容するような社会に戻ったほうがいいのでは?という 問題提起に至る、という流れ(要約)は辛うじて書籍の体裁になっているかなと思う。 この流れ(要約)だけを見れば、確かにそういうことになっているね、という 感想もありうるんだけど、どうもそれだけでは済まない読み口になっている。

_ 論理が非常に情緒的で、また各々のエピソードに対する著者の感想が、 被害者(だったり患者だったり)の共感に著しく欠けるもので、 とにかくイライラする(Amazonのレビューもこのあたりの受け止めかたで 評価が二分している)。この「イライラする」という反応自体、すでに 著者が危惧している「変容した社会」の価値観そのものであり、 わりと冷静に考えているつもりでも発作的にイラっとするという反応が 自分の中にあることに驚いた。狙ってやっているのであれば只者ではない 書籍ということになるんだけど...

_ なお、社会の変容について書かれていると見せかけて、 最終章は「精神力を鍛えよう」というサブタイトルになっていて、なんとも 身の置きどころに困る感じだった。 これまた、社会を変えるなんてことは早々に見切りをつけて身のまわりで できることをやりましょうねというメッセージを狙っているのであれば...という ことなんだけど、ひねくれた読みかたなのかもしれない。


2012/03/22 (Thu)


= 奇面館の殺人

_ 満足。面白かった。過去最高傑作という感じはしないけど、 楽しかったし呆然とさせられたし、爽快にやられたのでよかった。 やられた云々に関する考察は過去に書いた通りだ。

_ 以下ねたばれを含むので注意。(飛ばす)

_ 途中いろいろと疑わしい点が出てくるが、少しするとその線を自分から潰してゆく という繰返しで、なんだか退路を断っているようですごかった。書いている方は そういう気持でもないのかもしれないけど。

_ 劇中で鹿谷が指摘している通り、事件としてはどうも今までとは様子が異なる。 はっきり言ってしまうと小粒だ。 もともと計画的な殺人ではなかったし、その後のいろいろな工作も、 「雪の山荘」状態が解消されるまでの時間稼ぎにすぎなかったというのも。 共感のない動機で大量殺人すればそれはそれで文句もあるけど、 「形」として整合性の高い状態であったから満足かというと、 そうでもないんだなあと、勝手なことを思った。

_ 登場人物には自明なのに、読者はそれを気付かない、というのが二重にあって 巧みだと思うと同時に、不満も覚えた。叙述に作意を感じる。 結局のところ招待された理由は何だったのか?というあたりは前半からずっと 疑問に思っていたのだけど、すっかり騙されてしまった。

_ 同じ人が複数回呼ばれている理由の説明がなかった点と、 それから、主人との会話の中であれほど誕生日についてとりあげておきながら 名前については一言もなかった点はちょっと不自然で納得の行かないものを感じた。

_ 顔なし死体、指なし死体の古典的なトリックを、既存の図式におさまらない形で 使っているのは、感心半分、それでもやっぱり小粒だからなあという気持半分。 「仮面」についても、大きな仕掛につながることはなくて、こちらは ホッとした。中身と名前と仮面の組み合わせがどうにかなってしまったら とても頭がついてゆけないと思っていたので。

_ なんだかあんまり誉めてないような気もするけど、読後の感覚はよかった。


= 館シリーズ

_ 気付けばもう9作目なのか。古いのはだいぶ忘れてしまったから読み直してみるか。

_ 今残っている記憶など:


= ガリバー旅行記

_ 青空文庫で読んだ。突飛な設定の4つの世界をまわって、 常識を覆すような体験をたくさんするガリバーの話。突飛な世界であっても 妙なリアリティがあるのはSFと近いものがあるのかもしれない。

_ 4つの世界を巡った話だとばかり思っていたら、1つの世界に行くたびに 家に戻っていて、そして律義に遭難して別の世界に辿りつく、 というような流れだったのが意外だった。もともと続きものというつもりでは なかったようだ。

_ 追いだされたり、事故で去ることになったり、 戻りたくない、居たいと思っていた場所も去らなければいけなくなったりと、 ガリバーは最後まで居場所が見つけらないのが切ない。と思った。

_ なお、Wikipediaによると、 ラピュタから戻ってきたガリバーが寄った日本の港「ザモスキ」というのは 観音崎のこととされているらしい。 地元なのに知らなかった。


= あなたの知らないガリバー旅行記

_ ガリバー旅行記が書かれた背景とか、作者であるスウィフトの人となりとか、 当時の風刺といったことが取り扱われていて興味深い。

_ 作者(阿刀田高)の身の上話も多いので、ファンであればなおよかったのだろうと 思う。私は「ギリシャ神話を知っていますか」を読んだことがある(内容の 記憶がほとんどない)程度で、あまり印象がない。

_ この本読んでて気付いたのは、どうも青空文庫に上がっているものは 原文のエピソードが全部入っていないのではないかということだ。 この本でいろいろ挙げられているエピソードのうち、まったく記憶にないものが ちらほら見つかった。


2012/03/23 (Fri)


= vyattaを使った帯域制御

_ これはいいなあ。 数年前の案件(UDPでアプリレベルでシーケンスや再送を 制御するなんていうことをやった)のテストのときにこれがあったらなと 思ってしまった。 負荷試験にも便利そうだ。

_ vyattaで検索していろいろ眺めてみると、 ルータとして必要なソフトをまとめて+αしたアプライアンスといった感じらしい。



= Rails合宿

_ 今回は最初からEclipseで開発することにしようと思う (Meadowにruby-modeが入ってなかっただけ)。 手元の環境ではCygwin版のRuby+Railsしかなかったので、 RailsInstallerというやつを入れてみた。

_ ...AptanaでRails Projectも作れるのでこりゃいいやーと思ったら どうもCygwinの設定が邪魔しているらしく、CygwinのほうのRailsを 使おうとするようだ。そしてCygwinのホームディレクトリにプロジェクトを 作ろうとしていてうまくない。

_ 出鼻をくじかれた。しょうがないのでMeadowでやることにした。 RailsInstallerのRuby On RailsはVer 3らしく手元の書籍とは かなり違うようだ。Cygwinのやつは古くて(2.3.5) 書籍の内容と合っているようなので先にそっちでやろうかなと思う。

_ さてMeadowにruby-modeを入れるか...NetInstallだと普通に入るはずなのだけど... インストールした当時はRubyなんて使うかよペッという感じで選ばなかったの だろうか。ひどい話だ。

_ 「『Ruby on Rails2』ではじめるWebアプリケーション開発」を読みながら 進めてみた。結構マジカルだな。コマンド投げるといろいろ後ろで頑張って お膳立てが済んでいるというのは、それだけ取り出して見せられると あんまりよい感情を持てないところがある。 まあRoRで書かれたアプリは多いし、実際に普段からRedmineを使っているわけで、 RoRの知識があったほうが何かと楽しいだろう。 (環境を整えるのは面倒だし、Redmineの入れ替えでは毎回泣かされているわけだが)



= @nifty:デイリーポータルZ:人ごみの中、一人ぼっちの写真を撮る

_ これは面白い。シャッタースピードは1分前後らしい。


2012/03/24 (Sat)


= iPhone合宿

_ 移動中に「iPhoneアプリ×Webサイト開発入門」を読んだ。 いやいやiPhone向けのWebアプリなんて作らないよ、と思いつつ読み始めたんだが 思いの他よかった。スマートフォンで普通のWebサイトが見づらい理由とか、 見づらくならないようにする方法なんかが解説されていて普通に役に立った。 (そういう工夫が必要なことすら知らなかった)

_ iUIやDashcodeの解説も 興味深かった。後半はiOS SDKの話になっており、コンパクトにまとまっていて 分かりやすい。一冊目に読む本ではない気がするけど、よい本だった。

_ 画面はWebアプリで、バックエンドのロジックを別途...みたいなやりかたが できれば、それはそれで面白い気がする。


_ 「よくわかるiPhoneアプリ開発の教科書」を会社に買ってもらった。 iOS5とXCode4.2対応。これでようやく翻訳なしでStep by Stepの学習ができる。

_ と喜んでいたら手元のXCodeが4.1だった。App Storeというところから 落とせるらしいので落としている。


_ 「よくわかる〜」は本当にstep by stepなのでわかりやすい。 そしてAssistant Editorなるものの存在を初めて知った。 便利だ。 このへんで書いた不満がほとんど解消された。

_ ARCもStoryBoardも使ってないもんだと思っていたがそんなことはなかった。


_ 7章まで流した。あとは画面の遷移のやりかたをおさえればこの本で学びたいことは だいたいこなしたことになるかなと思う。 画面以外の部分の実装はだいたい終わっているので、だいぶ先が見えてきた。


_ ひとまず最後まで。Story Boardはとても分かりやすいな。 見やすいし簡単。 ボタン押したら次の画面に遷移するというくらいなら あほみたいにマウス動かしてるだけでできてしまう。 ただ、簡単すぎて後ろで何が起こっているのかよくわからないという問題も。

_ なおStory BoardはiOS5以降じゃないと使えないらしい。不思議。ARCと違って 出来上がっちゃえば別にどっちでもいいような気がしないでもないが、 思いもよらないすごい理由があるのかもしれない。めんどくさかったとか

_ なおiOS5というのはつまりどれなんだよ、という話だと、 iPhone 3GS以降、iPod touch(第3世代)以降、iPad ということになるらしい。 ならあんまり問題なさそうだな(軽)



= 十角館の殺人(新装改訂版)

_ 再読。 「その部分」だけはあまりに強烈な印象を残したので細かいところは忘れつつも 筋はだいたい覚えていた。筋が分かっていても興奮するな。 初めて読んだときは何が起こっているのかしばらくの間理解できなかったことを 覚えている。

_ 十角館の殺人は文章のことで叩かれがちだけど 再読してみたら特にひどいとも思えなかった。と思ったら全面改訂なのね。 次に再読の機会があったらオリジナルを読むことにしようと思う。

_ 一度読んだことがあるという点もでかいけど、このくらいの分量だと 出勤の1往復でほぼ読み切ってしまうな。次の手配も進めることにする。 水車館は一昨日書いた印象しかなくて、犯人のことなどをまったく 覚えていないので、新鮮な気持で楽しめるかもしれない。


= 希望難民ご一行様

_ 興味深かった。著者は私より10歳も若い。冷静な分析と成熟した文章だ。 いろいろな学者の文章を整理して引用して、 さらにその著者にいちいち的確に(なんだろうと想像する)枕詞をつけてみたりといった 芸もこなしている。「あとがき」での落とし方も好きだ。

_ ピースボートについては断片的で不正確な知識と、 漠然とした印象しか持っていない。 断片的で不正確な知識というのは、 辻本清美が学生時代に中心メンバーとなって始めた、とか、 船内外でボランティアをすることで費用を安くおさえられるなどで、 漠然とした印象というのは、うさんくさい、とか、 最近は「世界一周」「99万円」といった旅行の面しか押し出していないなあ、 などといったこと。

_ サブタイトルは「ピースボートと『承認の共同体』幻想」。 ピースボートの目指していること、それに関わる「若者」の姿、 起こっていることの分析、といった構成になっている。もう一つの軸として、 若者が「あきらめる」過程と、その装置としてのピースボートの姿を 描いている。

_ 正直言って、「あきらめの装置」としてのピースボート特有の役割が ピンと来なかった。ピースボートの目指しているものと、装置としての 働きがちょうどよかった、という点で特有なのか、そうでもないのか...。 ピースボート乗船後も残るコミュニティを拠所に安価な労働力として 満足するという現象も、確かにそういうことが起きているというのは 理解できるけど、それが永遠に続くわけじゃないだろう。

_ この本は徹底的に「若者」に視線を向け、「若者」の視点で描かれている。 若者が若者でなくなったとき、といった視点は見られない。 「コミュニティ」に居場所を求める点についても、 人とのつながりは流動的だし、変わらずに続けようという努力は それ自身がつながりの寿命を縮めるもんだと思う。 それに自分の置かれた環境、加齢や結婚などによって求められる 幸福の基準は変わるだろうし、「これでいいのだ」と思うのが「あきらめ」 だとしたら、それはそういうわけにはいかんのではないかなあと思うのだ。

_ 社会の問題を解決しないで自分の幸せが訪れることはない、 などと言うつもりはないものの、あまりに無防備というか自衛の気配が感じられず、 これで何かが解決するのだろうか?と不安になる。

_ ピースボートは結局何がしたいんだろう?という疑問も、この本を読んでより 深くなったような気がする。ピースボートが左翼的思想を決して失ったわけではない、とか、 活動内容の巧妙さなどが分かったのは収穫だけど、 この本で描かれている様子を見ると、乗船後の若者達が期待通りの 反応を示しているようには見えない。極一部の、スタッフとして残る人達を 獲得するために年に何回もクルーズしているのか? と考えると、それは 効率的とは思えないし、そもそも年配の人を載せる意味がない気がする。

_ 若干話がずれるが、年配の人とピースボートのスタッフとの緊張関係は非常に 興味深かった。ピースボート側の対応はかなりきわどく、 予想外に強硬な対応だったので驚いた。 普通の「旅行代理店」とは違う原理で動いていて、このエピソードでは その原理が崩れる危険を孕んでいたんだろうと考えると、「結局何がしたいんだろう?」に対するヒントになるのかなあ?

_ 旅費は普通のクルーズと比べると半額〜1/3程度みたい。これも意外だった。 もっとべらぼうに安いと思っていた。もちろんここにも巧妙な からくりがあって、それが街中にやたらよく見かけるポスターの理由だったり、 するらしい。

_ まとまりがないが、いろんなことを考えさせられた。それは著者が主張したいこととは ずれているかもしれないが。


= ザ・クリスタルボール

_ ついに小売の世界の話。 今まで扱っていたのは小売に商品を供給する側の話で、 彼等の立場では、小売の世界は別の価値観で動いている、とか、 制御不能、といった印象で描かれていた。

_ 想定外のトラブルで大打撃を受けるはずが、むしろ普段よりもよい結果をもたらし、 困惑しつつも起こっていることを一つずつ分析し、組織の中にその変化を 広げてゆく、という流れ。多少なりともTOCのことを理解している人が出てきた 今までの作品とは少し違う。

_ Amazonのレビューを見ると必ずしも評価は高くないようだが、 私は気に入った。対象のことをあまり想像できていなかったせいもあるかもしれない。 ザ・ゴールを読んだときのように読んでて胸が熱くなった。 他の作品にあった、会社と家族の問題が並行で進んでゆくといった展開は、 同族経営に近い会社の世代交代の様子に昇華されていて、 熟練の仕事という感じがした。


2012/03/25 (Sun)


= ヘラクレスの栄光 魂の証明

_ 引っ越し後行方不明になっていた妻のDSが1年半ぶりに発見されたので 買ってみた。新品同様で1000円足らず。

_ Amazonの評価を見てみると、他の何よりもシステムに対する不満が強いらしい。 特に戦闘がだるいとのこと。といっても 戦闘シーンに入るまで1分くらいディスクアクセスしている(ロードス島戦記)とか、 初回の攻撃アクションを読み込むために5秒くらい世界がストップする(バベル)とか、 戦闘終了後のファンファーレが20秒くらい流れ続けて、 その間一生懸命ディスクアクセスしている(マイトアンドマジック)とか、 戦闘終了後「パーティーは隊列を整えている」という味わい深いメッセージを 出して10秒くらい止まる(ファンタジー)とか、階段の上り降りをするたびに 5秒くらい停止する(闘神都市2)とか、そういうものをやってきた身としては 多少の遅さは気にならんだろうという予想で始めてみた。 気にならないからといって楽しいわけではないという面は確かにあるなあと 思った。冴えない操作性や冗長なエフェクトや、やたら戦闘が長引くフィーチャー (仲間を呼ぶ、アンデッド)、などは確かにだるい。 スタイラスで魔法いじるのは単純に面倒だし。

_ 3のオマージュと思われるフィーチャーが随所にある。 不死身、記憶喪失、断片的に見える夢、といった初期設定。 音楽もかなり3を意識しているようだ。 今のところ、記憶喪失→旅立ちというところであまりストーリーに動きはない。 戦闘がだるいので確かにこりゃ大変だ。AIは3とか4で感じていた賢さが なくなったような気がする。日記がないのはちょっと不満。あれ中断したときに どこまでやったか思い出すのにとても便利だったのだが。 通常時のメニューの操作性も悪い。階層が理解できていないので 望んだ画面になかなか辿りつかず、キャンセルするとフィールド画面に 戻ってしまうといったことが多発。

_ 町の行き来は自由にできないらしい。それを不満に挙げている人も多いようだが、 まあ英雄伝説とかで慣れてしまったのであまり気にならない。 とはいえ、スタート地点(クレタ島)でしか手に入らない?と覚しきアイテムが かなり便利らしいと後で知ったので、2時間ほどの成果を捨ててやりなおした。

_ フィールドや町は3D化されており、戦闘のアニメーションやエフェクトも派手目だ。 最近の流れに乗っているんだろう。そして大変そうだなあと思った。個人的には SFCのRPGですら手が込んでいて大変そうだなあと思ってしまうので、なおさらだ。 ゲームの見栄えとして求められる最低ラインがここまで上がってしまうと、 ゲームを作るということがどんどん大変になっているんだろうなあと思う。 少人数で一気に作り上げるといったやりかたはもう思いも寄らないことだろうし、 予算の桁もきっと違うんだろう。そしてそれは ゲームの本質にはあんまり関係がない話だと自分には思えて、それどころか 3Dであることによってむしろ分かりづらくなっているんじゃないか (マップが回転しないので押した方向とマップ上で動く方向がまったく合わない) といった害の方が目立つ。 でも世間では例えば絵がしょぼいというのはかなりのディスアドバンテージになったりするんだろう。

_ 4よりもかなりボリュームが大きくなっているようで、 平均プレイ時間は40時間を越えるらしい。 これはとんでもないものに手を出してしまったか?携帯ゲーム機なので 移動中にやればいいのだが、移動時間は読書に使いたいし、 妻もドラクエ5を買ってもうすぐ来るようなので、やはり家で少しずつやることに なると思う。


2012/03/26 (Mon)

_ 指はすっかりよくなった...!!!とれかかっていた皮膚がふやけてとれてからの 回復は早かった。皮膚がとれるまでは、何かにひっかかって傷口が広がるのを 恐れていたけど、もうまったく問題ない。


= @nifty:デイリーポータルZ:頑張りすぎだよアメリカンパワーブレンダー

_ iPhoneの新機種が出るたびに粉砕しているあれか。 そんなに高いのか。でも楽しそうだ。



= 今日のiPhone

_ 今日はあまり作業する時間がとれなさそう。 返却期日が迫っている本の整理。「iPhone SDK アプリケーション開発ガイド」は とっつき悪そうだったので後まわしにしていた。多少なりともアプリの作りかたを 理解した今読みなおしてみると、これは一度通しておいたほうがいい本だと思った。 この本でしか出てこない内容が多い。xibを使わないで画面作るとか。 会社に買ってもらってもいいかなと思ってamazonを見てみた。 2009年9月の本なので改版があればそちらを...と思ったが見当たらなかった。


2012/03/27 (Tue)


= Word 2010 で文書を編集後にファイルを開き直すとテキスト ボックスの中の文字が削除される場合がある

_ 昨日の作業の続きをしようとしてWord開いたらテキストボックスの中身が 全部なくなっていた。どうもこれが原因らしい。ひどい話だ。

_ なんか数日前にも別のファイルを見ようとして、あれ、テキストボックスの中身が ないぞ、と思った記憶がある。そのときは文書を見たかっただけなので 不思議に思いつつもそのまま目的を果たして閉じたんだが、 どのファイルだったのかは覚えてない。 思い出さないようにしよう...

_ ちょっと見ようと思っただけでファイル壊してくれるのでとても凶悪だ。


_ ヘラクレスの栄光を1時間ちょっと。やっとやりなおす前のところまで戻ってきた。 ボス戦で2回失敗。なんかちょっとミスるとすぐにピンチになるな。 まあそれは3や4でも一緒だったか。

_ 戦闘は少し慣れてきてやりかたが分かってきた。これテンポがよければもっと 面白かったのかもしれない。個人的にはボス戦が数十分だとかそういうRPGは あまり好きじゃないのだが、今後そういう展開になりそうで心配。

_ レベルがなかなか上がらない。シナリオを進めてゆくとちょうどよいペースで 上がってゆくんだけど、レベルを上げるためだけの作業がしづらい。 普段はろくに回復もできないような一方通行の進行が続いていて、たまに町で 落着くと周囲の敵がやたら弱かったりする。

_ 「前の町に戻れない」っぷりが予想以上だった。町の中でイベントが起こって、 抜け出さなきゃいけなくなったりすると、もう戻れないといったこともあるらしい。 (まだ戻れないと決まったわけではないので勘違いかも) 戻れないこと自体は別に気にしないと書いたものの、 3や4であった、乗り物を手に入れるたびに行動範囲がどんどん広がってゆく 楽しみがまったくないというのは考えものだと思った。

_ 会話がひどい。みんな同じ話題喋ってる。夜中に鐘が鳴ればみんな鐘の話をする。 そのくらいならまだいいんだけど、みんなで神殿は北にあるんだぜと言いだしたり、 町で無銭飲食があったらみんなその話しかしない。建物はたくさんあって、 二階建てにもなってるのに誰もいないとかも多く、みんな街中を ふらふらしている。夜でもあんまり様子が変わらない。 そこで住んで生きているという感じがまるでない。


= 使えるレファ本150選

_ 最近の本の選びかたは下記いずれかになっている。

1つの分野で面白そうだと思うとしばらくその関連の本に手を延ばすので、 上記のサイクルで本を選ぶと、読むものに困るということはない。

_ 今回借りた本も同様な選びかたで借りた。そしてこの本は種本として使える、とか、 繰返し読みたいと著者が推奨している本が並んでいる。どれも面白そうで、 読みたい本が山ほどできた。

_ Amazonのレビューを見ると相当叩かれている。著者の人となりのせいかなと思う。 文章から尊大さが滲み出ていて、その割にはたいして面白くないという印象。 好みが分かれそうだ。 個人的には好印象はないものの読むのを止めるほどの問題はなかった。 他の著作を読みたいとも思わなかったけど。

_ ありがたいことに(?)この本で挙げられている本の リストがあった。


= 「世界征服」は可能か?

_ 岡田斗司夫に関する正しいかどうかも分からない断片的な知識は、

といった感じだ。上2つはエヴァンゲリオンに関する怪文書的なもので読んだ。 3つ目は「噂の真相」か。最後のはダイエット本出した当時に露出度が上がっていたので それを見ていた印象。 繰返すけど正しいかどうかは分からない。Wikipediaを見ると 金持ちの子供だったというのは途中からで、それ以前は赤貧の生活だったらしい。

_ 個人的にはあまり感銘を受けてはいなかったので、著作に手を伸ばすことは なかったけど、上の方で書いたような探しかたをしていてひっかかったので 借りてみた。

_ 思った以上にまともだった。1) 可能か不可能か?という表題の疑問に関するものと、 2) やるならどうやるのか?といった手法に関するもの、さらに 3) マンガやアニメで 出てくる「世界制服を目論むキャラ」の分析、の3つが主なテーマを、 「なぜ世界征服をするのか」「悪とは何か?」という疑問を交差させつつ考察している。

_ 2については「悪の組織」のつくりかたの話をしていると見せかけて、 そんなものは割に合わない、とか、 実はどんな組織でもあてはまるような問題ばかり、というところに着地点を 求めているんじゃないかという気配に不安になる。杞憂だったけど。

_ 自由主義経済の世界では文化は大衆が作りだすもので、 特権階級が独占的に手にできるものはない(すべてお金で買える)という状況を、 織田信長が全国統一目前で手にした「あるもの」と対比している部分はかなり 興味深い。そして、本の最後に出てくる、 今の時代に世界征服を目論む組織があるとしたら、 それはこんなことを目指しているはずだ、という分析はとても挑戦的で 面白い。ちょっとエキセントリックすぎて冗談か本気か掴みかねるところが あるけど、少なくとも本の展開とは矛盾していない。

_ 主題とはあまり関係がない細かい疑問、違和感を2点ほど。

_ 1つ目。北斗の拳のおける悪の帝王はサウザーであり、ラオウに関しては 「単なる強くてケンカ好きな大男」という評価を下している点。サウザーについては 異論はないけど、ラオウについてはどうなのかなと思った。 ラオウは世紀末の絶望感をそれ以上の恐怖で覆い、その中で秩序を生もうとしていたと 理解している。そうでなければリュウガの、ラオウとケンシロウのどちらが 救世主なのか見極める行為の説得力がないし、修羅の国に渡るのを遅らせた 理由(やり残したことがある)の説明もつかないと思う。まあ部下には かなり無茶な奴がいるし、人類を救いたかったわけでもないようなので、 話の流れとしては大差がない気がするけど。

_ 2つ目。ローマ帝国についての記述で、キリスト教について「キリスト教を国教として 認めざるをえなくなり、ついにはそれが遠因でローマ帝国は滅亡してしまいます」 とあるんだけど何のことだろう。西ローマ帝国はゲルマン民族の移動が原因だし、 ビザンツ帝国のことか? イスラムの国に滅ぼされたのは宗教戦争だから、 ということを言いたいのだろうか。

_ 子供の頃にアニメや戦隊もので、 悪役にシンパシーを覚えたり、手際の悪さにもどかしくなったり、 世界征服をしてみたいと思った経験が自分にあったかどうか。 記憶を探ってみた限りではなさそうだ。せいぜい、名乗っている 最中に攻撃すればいいのに、という程度で、このくらいは誰だって思うことだろう。 かといって、ヒーローにあこがれていたわけでもなく、まあ自然な流れで ヒーローを応援していたんだろうなあ多分、といった締まりのない感想になる。 製作側としてみればよい視聴者だったのだろうか?

_ この本の前半では、悪役の分類を通して、アニメなどでの悪役の「描かれ方」が いろいろ分析されていて、後半の展開の派手さで印象が薄れてしまっている。 アニメなどの悪役は最終的な主張の材料でしかないので、この本としてはそれで 正しいのかもしれないが、ちょっともったいない気もする。


2012/03/28 (Wed)


= マスターキー

_ マスターキーってどういう仕組なんだろうとふと疑問に思って検索してみた。 教えて!gooの内容。 いまいち要領を得ないがNo.2の人が正しいんだろうか。 マスターキーシステムを見る限りでは、 マスターキーの方が凹凸が多いし、説明とも辻褄が合う。 No.3はいまいち分からないんだけど、マスターキーを作るときの形状の制約の話を していると理解すればいいのかしら?

_ ショットガンにもマスターキーというあだ名がついているらしい。 コボちゃんがおばあちゃんのことをリモコン呼ばわりしていたようなもんか (おじいちゃんが新聞見ながらチャンネル番号を言うとおばあちゃんがダイヤルを回す)


2012/03/29 (Thu)

_ 打ち合わせが多目。冷静な視点というのは当事者意識の欠如との相関が 強かったりするのでやはり第三者を入れて話をするのは 大事なのかもしれないなあと思う。


2012/03/30 (Fri)


= わんた命日

_ もう1年。当時はえらく寒かった記憶がある。今日はよく晴れて暖かかった。

_ 日光に行ってきた。東照宮は小学校の修学旅行以来。 記憶補正が入って広さの感覚がまるで違った。つまり狭く感じた。

_ 妻がいろいろ手配してくれたのでひっついていただけで ごはん食べたりできて快適。温泉もなかなかよかった。 久しぶりにサウナにも入った。

_ 北千住⇔日光は2時間かからんのでちょっと本読んでいる うちに到着という感じ。お手軽。

_ 帰ってきたら風の強さに驚いた。


2012/03/31 (Sat)


= Ruby on Rails合宿

_ 好んで古いもの(RoR2)を触ることもないかと思ったので、 先に「Ruby on Rails 3 アプリケーションプログラミング」をやっつけることにする。 ちゃんと読まないとひっかかる個所がいくつかある。 ちゃんと読めば問題ないのだけど

_ ひとまずビューヘルパーの説明まで進めた。いろいろあってすごい。

_ マジカルという感想はあまり変わっていない。step by stepでものが 出来上がっていっても、作っているという実感に乏しいというか、 本当にこのまま続けていいの?というような警戒感が消えない。 乗せられて、最後は梯子を外されてしまうのでは?というような。

_ 幸い、いろいろやってくれた結果は目の前のソースに落ちてくれているので、 気になるところがあったら追いかけていけば少しずつ慣れてゆくのかなと思う。




Zinnia (zinnia@risky-safety.org)
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